第五十七話 卒業式その三十
[8]前話 [2]次話
「いいわね」
「先頭とかメインとかって」
「とにかくそうしてもらうからいいわね」
「何か凄いことになってない?」
私にとってです、そんな風雨に思えてきました。
「どうも」
「当たり前でしょ、あの子が来るならね」
「後輩の子だからなのね」
「そこでそう言うのはアウトよ」
「そうなの」
「そう、けれどまあね」
「まあ、なのね」
「今の千里は仕方ないわね」
今度は少し苦笑いになったお母さんでした。
「それでね」
「全然わからないお話ばかりだけれど」
「それでもよ、いいわね」
阿波野君が来たらというのです。
「千里が一番頑張るのよ」
「何でかわからないけれどわかったわ」
おもてなしで頑張ることはわかりました。
「いさんでいくわね」
「そうしなさいね、あとね」
「あと?」
「お家に帰ったらだけれど」
お母さんはその時のお話もしてくれました。
「今日の晩ご飯は楽しみにしていてね」
「何なの?」
「すき焼きよ」
「えっ、すき焼きなの」
「そうよ、千里が卒業するって聞いてね」
それでというのです。
「信者さんがお肉くれたの」
「そうなの」
「八条家の方がね」
「それは凄いわね」
信者さんのお家で物凄いお金持ちです、実は私は中等部まではこの八条家が経営している学校に通っていました。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ