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曇天に哭く修羅
第二部
選抜に向けて
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生徒会長とは学園最強の代名詞みたいなものなので、それを戦闘力以外が理由で手放すというのはよっぽどのことがなければ有り得ない。

しかし前会長の判断は正しかった。


狂伯は有望な人間を生徒会に任命し自分の手で鍛え上げ、全領戦の団体戦では1年目でベスト16という成績を残し、昨年は全国ベスト8。

個人戦では2年連続刻名館代表。

全国ベスト4に食い込んだ。


世界ランクにおいても30位以内に数えられるほど高い戦闘能力は既にかつての世界四強魔術師の一角【暴食の亜理栖(ありす)】に手が届いていると言われるほど。


「あの〜気になってたんですけど」


紫闇は合宿について尋ねる。


「向子さんが龍帝学園でお気に入りのメンバーを選抜戦で勝たせ日英親善試合の代表にする為に無人島で合宿しようって企画なのさー!」


立華紫闇

クリス・ネバーエンド

《的場聖持/まとばせいじ》

生徒会の副会長

監督に向子と教官の桐崎美鈴。

《エンド・プロヴィデンス》は永遠レイアと兄弟揃っての用事で欠席。

橘花翔と《江神春斗(こうがみはると)》は行方不明で連絡が着かないそうだ。


「気にせず行ってきな紫闇。たまには黒鋼以外で戦う人と修業してきたら良いよ」

「会長としては、ほむほむにも参加してほしかったんだけどねー」


期間は1週間で出発は明日の朝。


「いや、ちょっと急すぎる……ッ!」


紫闇は急いで新居に戻っていった。

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