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曇天に哭く修羅
第二部
選抜に向けて
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スだ。


「私達としてはエリザちゃんとの姉妹対決を期待するんだけども」


一瞬だがクリスの顔が曇る。


「そ、そんなの当然エリザよ。決まってるじゃない。親善試合はこの私があの噛ませ犬を倒し無敵神話をブッ壊す為の舞台でしかないわッッ!!」


マスコミは変化に気付いていない。


「強がりだな」

「エリザちゃんはトラウマみたいよ」


紫闇と向子はその場を後にして街へ。

そこかしこに並ぶモニターから流れるのは【人類保全連合(HCA)】と言われる世界的なテロ組織のニュースばかりであった。

彼等は魔術師と古代旧神を狙う。

人類の敵だと考えている為だ。


邪神大戦で【旧支配者(オールドワン)】の全てが倒され封印された現在においてHCAこそがテロリストの代名詞だと言っても良い。


「元気だね〜。参っちゃう」

「そう言えば会長って既に半分は軍属みたいな立場になってるんでしたっけ。じゃあHCAの件に関しても何か仕事を?」


紫闇の問いに向子が苦笑う。


「そーなんだよね〜。向子さん優秀だから、かなりの権限と仕事を押し付けられてるんだ〜。まあ腕の良い知り合いがいっぱい居るからその人達にもサポート頼んで楽させてもらってるけど」


それにしても最近になって人類保全連合(HCA)の活動が異常に増えた。

あまりに犯行が多過ぎる。


「親善試合大丈夫ですか?」

「古代旧神を()るチャンスだし来るだろうね。でも責任者はあたしだから頑張るよ。生徒会の総出で対処させてもらうつもりだから」


少し安心した紫闇だが気になる。


(会長以外の生徒会見たことねーな)


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「ここだよ立華くん」


向子が連れてきた場所。


「黒鋼の屋敷じゃないっすか」


何時も閉まっている門は開いている。

玄関も同様だった。


「お、来てる来てる」


向子は靴を脱ぐと遠慮せず上がり込む。

障子を開けると居間。


そこには紫闇の師《黒鋼 焔(くろがねほむら)》と屋敷の主である《黒鋼弥以覇(くろがねやいば)

そしてもう一人。


「あ、あの人は……」


直接見るのは初めて。

しかし立華紫闇も知っている。

青い瞳に《永遠(とわ)レイア》と同じく白を基調にした服装と髪色でちょっとホストに見えなくもない長身の男。


「やあやあ御初(おはつ)だね立華君」



【矢田狂伯/やだきょうはく】

龍帝学園と同じ関東領域に在る魔術学園の一つ茨城の【刻名館学園】4年生。

その生徒会長である。


「ふぉっ、ふぉ
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