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オズのハンク
第五幕その四

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「それでもですね」
「ええ、オズの国ではね」
「普通に美味しいですね。僕達の学校でもです」
「イギリスの食べものは」
「スコーンとかサンドイッチとか」
「バウンドケーキもよね」
「普通に美味しいです」
 そうだというのです。
「寮のおやつでも出ますけれど」
「そうなのね」
「何でもイギリスから来た子から聞きますと」
「どうなの?」
「イギリスで食べるよりもです」
 同じメニューであってもというのです。
「ずっと美味しいそうです」
「そうなのね」
「素材や味付けが全然違っていて」
 それでというのです。
「凄く美味しいって」
「同じメニューでも素材や味付けが違うと」
「味が全然違うみたいですね」
「そうなのね」
「それで、です」
「私達が今食べているティーセットも」
「凄く美味しいみたいですよ」
 こうベッツイにお話するのでした。
「これが」
「そのこともわかったわ。ただね」
「ただ?」
「いえ、考えれみればオズの国のお食事は」
 それ全体のことをです、ベッツイはスコーンを食べつつ思うのでした。
「私達が来た時は結構以上にね」
「今みたいに色々なくてね」
「なおざりなね」
「そんなところもあったね」
 ハンクが言いました。
「どうも」
「そうだったわね」
「確かにそうだったわね」
 ポリクロームも紅茶は飲めます、それで飲みつつ言うのでした。
「長い間。私は今もお露だけだけれど」
「すぐに食べられるとかね」
「そんな風だったわね」
「お食事に時間をかけたり」
「美味しいものを沢山食べるとか」
「今みたいにね」
「そんな風じゃなかったわね」
 本当にというのです。
「三食お腹一杯になったらね」
「そんな風だったわね」
「メニューもずっと少なくて」
「粗食だったわね」
「本当に」
「お菓子はふんだんにあったけれどね」
 ボタンが言ってきました。
「あの頃から」
「そうよね、私もその頃から作っているし」
 クッキーがボタンの今の言葉に応えました。
「お菓子はね」
「ずっと前からね」
「ふんだんにあったわね」
「お菓子が実る木もあるし」
「そちらはあったわね」
「うん、甘いものは昔からある国だったね」
 カエルマンもサンドイッチ、中に苺やオレンジを入れて生クリームも入れている凄く甘いそれを食べつつ頷きました。
「それこそ」
「そうだったわね」
「それがね」
 どうにもというのです。
「オズの国も変わって」
「色々なものを食べられる様になって」
「食事もよくなったね」
 カエルマンはベッツイに笑顔でお話しました。
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