第五幕その一
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第五幕 猫の玄室
一行は今とても不思議な気持ちになっていました、ピラミッドの中にある美術館に入ったのですが。
そこにある絵や石像を観てです、それでそうした気持ちになっていたのです。
カエルマンはある絵を見てこんなことを言いました。
「なにかね」
「変わった絵ですね」
「そうだね」
クッキーにも応えます、その絵は少し年配の男の人が若い男女を上下に分けています。その絵を皆で観ていますが。
どうしてこうした絵になっているのかわかりません、それで皆この絵はどういったものかと考えて不思議な気持ちになっているのです。
上に瞬く星の服を着た女の人がいて下に若いエジプトの服を着た男の人がいます、間にその年配の人がいて女の人を持ち上げています。
その絵を見てカエルマンは言うのでした。
「意味があるのだろうけれど」
「その意味がですね」
「どうもだよ」
カエルマンはまたクッキーに言いました。
「わからないね」
「そうですね」
「わからないよ、僕にも」
ボタンもでした。
「これ何の絵なの?」
「女の人は星が煌めく服なのはわかるけれど」
ポリクロームも首を傾げさせています。
「男の人は何かしら」
「間にいる人もね」
「随分白いけれど」
「下の男の人は黄土色の服と頭の飾りで」
「これも何かあるの?」
「幾ら観てもわからないね」
ハンクもどうかというお顔になっています。
「この絵が何か」
「そうね、ここはね」
ベッツイがここで言いました。
「美術館の人に聞きましょう」
「ああ、美術館の人ならね」
ハンクはベッツイのその提案に頷きました。
「知ってるよね」
「そう、だからね」
「ここはだね」
「美術館の人を探して」
そしてというのです。
「聞いてみましょう」
「それがいいね」
「そしてね」
それでというのです。
「この絵の意味を知りましょう」
「それじゃあね」
こうお話してです、そのうえで。
ベッツイ達は早速美術館の人を探しました。すると丁度そこに古代エジプトの神官の服を着た人が通りがかりました、ピラミッドの美術館は学芸員の人も神官さんなのです。その人にベッツイが声をかけました。
「あの、いいかしら」
「何でしょうか」
見れば若い人です、その人がベッツイに応えました。
「一体」
「この絵だけれど」
皆が首を傾げさせているその絵を指差して言うのでした。
「何かしら」
「この絵ですか」
「ええ、何がどうなのか」
「意味がわからないと」
「そうだけれど」
「これはシュウ神とです」
それにというのです。
「大地の神ゲブと天空の女神ヌトです」
「神様の絵なのね」
「我々エジプトの神々の」
そうだとい
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