揺籃編
第十一話 過去、現在、そして明日へ
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に戻っちまったかな」
全く…なんでこんなことになっちまったんだ。
ヤマトの奴、妙な所で妙に鋭くて、見ていて不思議なんだよな…。変に落ち着いててオッサン臭いし。
「ヤマトさあ」
「何?」
「お前、さっきの話といい、いつの間にあんなに勉強してたんだ?」
「昔から、って言ったじゃないか」
「軍に入る前から、って事か?」
「そうだよ」
「そうだとしても、中学生の知識レベルじゃないんだよな。…お前本当に18歳か?」
「実は48歳…って言ったら信じそうで怖いからやめとく」
「確かに信じてしまいそうで怖い。それにしても、帝国軍の事なんてどうやって調べたんだ?市販されてる本の内容じゃない気がするんだけど」
「いや、あるよ」
「え?なんて本だ?」
「銀河英雄伝説」
「…銀河英雄伝説??どんな本だ?」
「…フェザーンで出版された本さ。…自家出版で売り物じゃないから、もう手に入らないけどね」
「お前はどうやって手に入れたんだ?」
「実家にあったんだよ」
「…なんか嘘臭いな。そんな都合よく帝国の内情を調べた本なんてあるもんか。大体そんな
本があるなら、同盟軍がほっとかないだろ」
「…まあな、嘘だよ。本当にあったらお前にも見せてるさ」
6月10日17:10 アスターテ星系、エル・ファシル警備艦隊第2分艦隊、旗艦アウストラ
オデット・ファーブル
ウィンチェスター曹長がハイネセンに戻る…。久しぶりに年下と付き合えると思ったのに!
頭も良さそうだし、下士官だけど前途有望だと思ったのになあ…。
「戻っちゃうんですね、お二人とも」
「まだ決まった訳じゃないさ。嫌なのは本当だし、ここが気に入ってるからね」
「本当ですか?でもバルクマン曹長はハイネセンに戻れるのは嬉しいって…」
「ハイネセンに戻れるのは俺だって嬉しいよ。でも休暇で戻るくらいで丁度いいんだよ。俺はこの艦が好きだし、離れたくはないね。オットーだってそうだろ?」
「そうだな。ハイネセンに戻れるのは確かに嬉しいけど、それとこれとは話が別だな。みんないい人だしさ。それに着任していきなり戦闘で、しかも昇進までさせてもらって、愛着が涌かない訳ないだろ」
「そうなんですね…でも戻っちゃうんですよね…多分」
6月10日17:15 アスターテ星系、エル・ファシル警備艦隊第2分艦隊、旗艦アウストラ
ヤマト・ウィンチェスター
やっぱり、先の出来事を知っているのは良くないな。どうしても口出ししたくなるんだよな…。転生者の悪い癖だ。こればかりは職業病みたいなもんだから仕方ないか。
この行動が終わったら、士官学校か…。
あれ?2年生に編入ということは、アッテンボローの一期下になるのか?同期になるのか?
それはそれで楽しそうだ。でもなあ、
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