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ペルソナ3 ケン と マコト
後編
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出てみると、すぐ外が駐車場に面していた。
フロントを通さず、直接部屋に入れるようになっているらしい。会計とかどうしてるんだろう?と気になったが、とりあえず今は時間が無い。
道に出て周りを見回してみると、ラブホテルが並んでいた。思った通りここは白河通りだ。
こんないかがわしい部屋があるとしたらこのあたりしかないと思った。
ここからなら寮までそう遠くない。
道端に運送用の箱型トラックが止まっている。大男が乗ってきた車だろう。
僕は途中で見つけた自転車を借りて、寮に向かって走らせた。僕には少し大きいが、なんとか漕げる。
幸いシャドウに出会うこともなく、寮にはすぐにたどり着いた。
息を切らしながらドアを開けて駆け込むと、驚いたことに1Fロビーに寮生全員が集まっていた。
ここにいる全員が影時間の適応者で、人類の敵であるシャドウと戦う特別課外活動部のメンバーだ。
「天田君!」と風花さんが声を上げる。
みんながぼくに駆け寄って来た。
僕が夜になっても帰ってこないので、心配して起きていてくれたらしい。
口々に「大丈夫?」「どうしたの?」と話しかけてくる中で
「馬鹿野郎、ガキがこんな時間まで何やってやがった!」
と荒垣さんがすごい剣幕で怒鳴った。
「ごめんなさい。後でゆっくり謝ります。でも時間が無いんです。助けてください。」
僕が早口で必死に訴えると、荒垣さんは何か感じたのか目を見開いて口をつぐみ、みんなも静かになる。
「何があった。天田。」
代表して美鶴さんが口を開いた。
「今まで強盗に捕まって、閉じ込められてました。影時間になったので僕だけ抜け出してきたんですけど、まだ女の子があの場所に捕まっています。相手は3人です。女の子を助けないと。」
みんなが顔を見合わせる。また沈黙が訪れた。
あまりに突拍子の無い話に全員が戸惑っているようだ。
「ともかくそこに行きましょう。影時間が開けるまでもう余裕が無い。」
リーダーが口を切った。
「よし、天田、場所を教えろ。」美鶴さんが応じる。
「私はバイクで先行する。みんな後から追いかけてきてくれ。場所は山岸がフォローしてくれ。アイギスついて来い。」
「了解であります。」
影時間には全ての機械は静止する。この時間に動く機械は美鶴さんの特製バイクだけだ。
僕はヘルメットをかぶってバイクの後ろに乗った。
「しっかりつかまっていろ。」
バイクが影時間の街を失踪する。
その横を、同じ速度でアイギスさんが走ってついてくる。
(すごい。本当に人間離れしている。)
アイギスさんは人間ではない。普段は可憐な姿なのだが、シャドウとの戦いや、こういう場面では戦闘マシンとしての本領を発揮する。
はっきり言って、アイギスさんだけであの三人を制圧するのは造作の無いことだろう。
バイクはあっという
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