38 収まりゆく雨
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飛行機の自爆スイッチを押した奥平はバーシムを何とか連れていた。飛行機は自爆したものの、バーシムを連れてパラシュートを何とか出して脱出した。
「くそ、何が何でも見つけて・・・」
奥平は民家の屋根に着地した。その時、別の飛行機が現れた。
「純三、乗りなさい」
女性が現れた。
「総長!」
奥平が総長と呼ぶその女性は日本赤軍の総括・重信房子だった。
「貴方もしくじってくれたわね。まあ、兎に角、次の作戦に移りましょう」
「はい」
重信は飛行機は奥平とバーシムを乗せ、パレスチナへと進んでいった。
奏子は夜も眠れずに窓の雨を見ていた。飛行機が爆破されたり、何らかの砲弾が飛ぶ様が確認され、恐怖心を持った。
(三河口君、大丈夫かな・・・?)
かよ子は弱まる雨を見ていた。
「雨が弱くなってくね」
「ああ、あいつらの仕業なんてな、雨乞い師みたいな事してくれるぜ」
「わ、私、杉山君が無事で良かった・・・」
「山田・・・。俺もお前達が来てくれて助かったぜ。サンキューな」
かよ子は照れた。
「う、うん、どう、致しまして・・・」
「あら、お似合いね、お二人さん」
さりがからかった。
「そ、そんな、ち、違うよ・・・」
かよ子は誤魔化そうとした。杉山も恥ずかしくなった。
「救出作業も済んだし、皆で公民館に行こうか」
「ところで」
大野は山口達に聞く。
「お前らんちは大丈夫なのか?」
「ああ、俺達は高台の方だったから大丈夫だよ」
「俺も」
「おいらもでやんす」
「分かった。冬田、この羽根、お前に返すよ。これで山口達をそれぞれの家へ送ってやってくれ」
「大野くうん・・・」
冬田は大野の為に仕事ができると思って嬉しくなった。
「うん、分かったわあ!」
「あ、ついでに私もお父さんとお母さんが心配してると思うから私達が行く予定の公民館へ連れてって・・・」
冬田は羽根を使って山口、川村、ヤス太郎、そしてすみ子とその兄を連れて行った。
「オイラも戻るブー」
ブー太郎は水の石の能力を行使して水の踏台を作り、サーフィンのように水の上に乗って戻る。
「じゃあなブー」
「おう、またな」
ブー太郎と別れると皆は公民館へ向かう。
「では、某も失礼致す。では」
石松はスッと幽霊のように消えた。
「それにしてもこの浸水じゃ明日は臨時休校だな」
三河口は呟いた。
「わ、私の学校もそうかな?」
かよ子が聞く。
「そうだね、かよちゃんも、長山君も、大野君も、杉山君も避難を余儀なくされる状況だし、君の学校の多くの児童も避難で学校どころじゃなくなるよ」
「うん・・・。う、ふあああ〜」
かよ子は深夜での戦いだった為か欠伸をしてしまった。
「あ・・・」
不謹慎
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