壱
1 笑顔と笑顔で物語は始まるのか?
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した!?」
「しゃッ!行くぜ行くぜ行くぜ!!」
「おおっ!?ちょ、タケシ!?」
タケシは俺の腕を掴んで走り出した。そんな速く走ったら転ぶってぇ〜!?
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「これで必要な資料は全部ね…。ユウキの方も終わった?」
「ああ…」
「2人共お疲れさん♪入学式まで少し時間あるからゆっくりしよっか」
そう言って東條が、俺に紅茶を、絢瀬にコーヒーを持って来て目の前に置いてくれた。
「いや、俺はパスだ……」
「え、ユウキ君…」
俺は立ち上がって生徒会室を出ていく。2人の視線を背中に感じながら……。
あの日以来、俺はこの学校の連中とは少し距離を置いている。特に東條、絢瀬…そして矢澤とはな…。
理由は…まず、あの一件の様に転生者がこの世界の人間と手を組んでコチラ側に危害を加えてくる可能性もある以上、他者との関わりを持つのは好ましくないという事だ。そして誰が転生者か分からない以上、他者との関わりはそもそもが危険だという事でもある。下手な行動は自分だけでなく、周囲も危険に晒す事になり兼ねない。
「高田君」
「ッ、理事長……」
自分の名を呼ばれたので振り返ってみると、そこには南理事長がいた。
「丁度良かったわ。今から生徒会室に呼びに行こうと思ってたの」
「俺をですか?それだったら放送で呼び出した方が早かったのでは?」
「大事な話だから直接呼びに行った方が良いかなって思って。それに放送で呼び出しされるのって、余り良い気分じゃないでしょ?」
「……理事長に直接呼びに来られて連行されるのも良い気分ではありませんが」
「あら?私みたいな年上とのデートは嫌かしら?」
何を言っているんだこの人は?俺が怪訝な目を向けていると、理事長は微笑む。
「フフッ、それじゃあ理事長室まで来てもらえる?……この学校に関する大切な話なの………」
そう言った南理事長の目は真剣に…そして少し寂しそうにも見えた…。
俺は知る事になる。この音ノ木坂学院の現状を………。
そして、それは俺のこれからの在り方を決めるモノでもあった。
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「皆さん、御入学おめでとうございます」
俺・久米野タケシは体育館で入学式の真っ最中だ。現在は理事長が挨拶をしている。因みに隣りには花陽が座っている。
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