壱
1 笑顔と笑顔で物語は始まるのか?
[1/4]
[8]前話 前書き [1]次 最後
????あなたはだぁれ?????
????わたしは……???
????ねぇ????
????わたしと…………
「起きろコラ」
「ゴフゥゥゥゥゥゥゥゥッ!?」
眠っていた俺・江本タカユキの腹に、エプロン姿の高田ユウキの踵落としが容赦なく叩き込まれた。
「ゲフォッ!ゲフォッ!ユ、ユウキ!?殺す気かよ!?」
「黙れ。わざわざ朝飯作ってやったってのに何時迄も起きん貴様が悪い。さっさと降りて来い」
そう言ってユウキは部屋を出て行く。でも起こすならもう少し優しく起こしてくれよ……。
《大丈夫か、タカユキ?》
「あ、ああ…なんとかな……」
俺はベルトさんに返事をしながらベッドから立ち上がる。
それにしても…なんか変な夢だったなぁ…。
そんなことを思いながら、俺はカレンダーを見た。今日は4月5日……音ノ木坂学院の入学式の日である。
____________________
「うっすタカユキ。おっはよー」
リビングに降りると、久米野タケシが朝食を食べていた。
「おはようタケシ。……相変わらず凄い量だなタケシとユウキは……」
取り敢えず、まず驚くのはユウキとタケシの前にある朝食の量だ。2人共、一体どれだけの卵を使えば出来るのか?っていう量のスクランブルエッグをパクパクと食べている。
「普通だろ?これくらい」
そう言ってユウキはこれまたブリくらいの大きさはあろうかというフランスパンを手に取り、金色の髪の魔物の子の様に頭から丸齧りしていく。あれですか?君はやさしい王様でも目指すんですか?だったら俺のことを優しく起こして下さい。
「俺は軽めで頼むよ…」
「ならこれだな」
「…………丼大盛りは軽めじゃねぇ」
「…よしっ」
朝食を終えた後、俺は制服に着替え、通学鞄を持って靴を履き、玄関に立っていた。
「悪りぃ!待たせたな!」
タケシが鞄を持って階段から降りて来た。
「んじゃ、行こうぜ」
「ああ」
俺達は扉を開けて外に出た。因みにユウキはもう既に学校に向かっている。普通入学式の日って一般の生徒は休みなのに、アイツ委員会とか入ってんのかな?
「戸締りOK!」
「うおっ!?びっくり
[8]前話 前書き [1]次 最後
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ