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ドールハウス
第七章

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「そうしていたわね」
「女の人を狙うのは同じでも」
「また違っていたのね」
「十代の奇麗な女の子を攫って」
 そうしてというのだ。
「奇麗な服を着せて喉を切って殺していたらしいわ」
「そうした殺人鬼だったのね」
「それで殺した女の子を殺した時の服のままにね」
「まさかと思うけれど」
「そのまさかよ、お人形さんにして再現していたの」
「悪趣味ね」
「本職が人形職人だったらしいし」
 このこともあってというのだ。
「それでね」
「殺した女の子をモデルにお人形を作っていたのね」
「それで十五人殺して」
「捕まったの?」
「それで死刑になったらしいわ」
「どの国もそうだと思うけれど」
 アリスは未来の話を聞いて暗い顔になって話した。
「イギリスって切り裂きジャックだけじゃないの」
「他にも殺人鬼いるのね」
「結構ね、私そのお話は知らなかったけれど」
 それでもというのだ。
「歴史的にもね」
「そうした殺人鬼がいるのね」
「猟奇的なね、それであのドールハウスとお人形は」
「そう、殺された人達の怨念が宿っていて」
「私も感じる位にだったのね」
「ええ、おぞましいものを放っていて」
 そしてというのだ。
「お婆さん達にもね」
「祟りみたいにだったのね」
「お身体とかを悪くしていたのよ」
「そうだったのね」
「いや、私もね」
 未来はアリスにあらためて話した。
「確かに感じる方だけれど」
「あんなに強いものは感じたことがなかったのね」
「しかも禍々しいね」
「そうだったのね」
「お人形は時としてね」
 未来はアリスにこの話もした。
「悪いものも憑くわね」
「ええ、そのことも頭に入れて」
「そのうえでこれからもね」
「お人形集めたり見たりしていきましょう」
「この部活でもね」
「それがいいわね」
 二人でこうした話をしてだった、アリスは未来と共に人形の話をしていった。恐ろしいものを見た後だがそれでも人形の話自体はいいものだった。そうして二人共それからも人形を愛でていった。


ドールハウス   完


                      2019・12・24
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