第四章
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「私もそうするから」
「これから会う人が若しおかしな人だったら」
「その時は逃げた方がいいし」
「あとお人形も」
「悪霊が憑いていたら」
その時はというのだ。
「もうね」
「手に取ったりしたら駄目ね」
「それがいいわね」
「一応」
アリスはここで自分の胸、今は私服でラフなジャケットとロングスカートだがその下にあった十字架を出して未来に話した。
「神様のご加護はね」
「あるのね」
「ええ、大丈夫かしら」
「そうね、実は私もね」
未来は未来は御守りを出した。
「これあるけれど」
「神道の御守りね」
「だから私そうした体質みたいだから」
霊媒体質だからだというのだ。
「それでね」
「持ってるのね」
「そうしてるから」
だからだというのだ。
「ちゃんとね」
「持ってるのね」
「ええ、じゃあお互い神様のご守護あるし」
「悪霊には安心して」
「それで行くけれど」
それでもとだ、未来はアリスにまた話した。
「これからね」
「何かあったら」
「すぐに帰りましょう」
「わかったわ」
アリスも頷いて応えた、そうしてだった。
二人で家のチャイムを鳴らした、すると出て来たのは品のいい老婆だった。奇麗な洋服は古風な感じだが清潔な感じでよく似合っている。
老婆は二人を見るとすぐに笑顔で尋ねてきた。
「連絡してくれた」
「はい、八条学園の」
「人形部の人達ね」
「高等部の」
「そうね、じゃあお話通りね」
「ドールハウスをですね」
「見てくれるかしら」
「はい」
未来が応えた、そうしてだった。
二人は老婆に案内されて洋館の中に案内された、案内する中で老婆はこの家には今は夫と二人で住んでいて子供達はもう独立していて夫は今は七十を超えているがまだ頑張って働いていると話してくれた。そのうえで二人をイギリス風のリビングに案内してだった。
お茶を淹れて来るといって一旦二人の前を離れた、そのリビングに二人になると未来はアリスにすぐにまた囁いた。
「お婆さんからはね」
「何もなのね」
「悪いものは感じないわ」
彼女自身からはというのだ。
「別にね」
「それじゃあ」
「お婆さんは問題ないわ」
「だとしたら」
「若しかしたら」
未来はアリスに怪訝な顔で述べた。
「そうかも知れないから」
「だからなのね」
「気をつけてね」
「ええ、わかったわ」
アリスは未来に真剣な顔で頷いて応えた。
「何かあったら」
「その時はね」
「ここを立ち去るべきね」
「何かある前にね」
「ええ、ただお婆さんは」
未来が言うには問題はないという彼女のこともだ、アリスは話した。
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