第六章
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だがその笑顔は隠してだ、にこやかに笑って言うのだった。
「それでは」
「今からだね」
「クレープのお店に行きましょう」
「わかりました」
にこやかにだ、アリスは応えてだった。
友樹をそちらの店に案内して二人で食べた、その後も友樹の好み事前に調べて把握しているそれに従ってだった。
彼を満足させた、するとデートの最後に。
友樹はアリスに満面の笑みで言った。
「こんな楽しい思いしたのはじめてだよ」
「そうなのですね」
「うん、とてもね」
心から言うのだった。
「本当にね」
「それは何よりです」
「だからね」
友樹はアリスにさらに話した。
「またね」
「デートをですね」
「したいね」
「そうですね、ただ」
「ただ?」
「こうしたデートは毎日は出来ないですね」
アリスはここでは心から残念に思って言った。
「そうですね」
「やっぱりそれはね」
「休日の。しかも」
「お互いに都合がつくね」
「そうした時しか出来ないですね」
このことを心から言うのだった。
「どうしても」
「そうだよね」
「ですから」
ここでも心から言った、今は事前の調査を活かしてはいなかった。
「出来れば登下校の時に」
「一緒にだね」
「しませんか」
「登下校のデートだね」
「そうしませんか」
こう言うのだった。
「これから」
「じゃあね」
「毎日そうしましょう」
こう言ってだった、アリスはこの時は計算なしに友樹と毎朝と毎夕一緒に登下校することになった。そうしてその時もデートをすることになった。
すると二人の仲は余計に進展してだった。
そうしてだ、二人の仲はすっかり親密になった。アリスはこのことを父だけでなく母にも完全にのろけて話した。
「今度友樹さんをです」
「うちにだね」
「連れて来てくれるのね」
「お父様とお母様にも」
そののろけのままの言葉だった。
「紹介させて頂きます、ただ」
「ただ。どうしたの?」
もう五十手前だがスタイルはよく金髪も奇麗だで顔も整っている、その母が娘がふと申し訳なさそうな顔になったのを見て尋ねた。
「一体」
「私は今回悪いことをしました」
こう言うのだった。
「どうにも」
「というと」
「お父様におねだりしてお小遣いを増やしてもらって」
まずはこのことから言うのだった。
「友樹さんの情報を聞き出して」
「どうしてそうしたのかしら」
「学校の男の子に詳しい人達にケーキを奢って」
そうしてというのだ。
「あの人のことを細かく聞き出してお父様にも」
「ああ、探偵を雇ってだったな」
父も言ってきた。
「彼のことを調べてもらったな」
「じっくりと調べてもらって全てを把握して」
「そのうえでだったな」
「あ
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