第四章
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「また凄いですね」
「奇麗だっていうのね」
「スタイルよくてお肌も」
こちらもというのだ。
「いいですから」
「だからっていうのね」
「映えてます」
グラビアでのその姿はというのだ。
「本当に」
「そうね、けれどあの娘も胸は」
その麻里奈もというのだ。
「小さいから」
「だからですね」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「いつも言ってるでしょ」
「はい、私にも」
「どうして私巨乳役が多いのかってね」
「私と同じこと言ってますね」
「それが何故かはね」
このことはとだ、麻里は携帯の向こうにいる陽子に話した。
「その役の後でね」
「打ち上げの後で、ですか」
「その時にね」
まさにというのだ。
「お話するわ」
「そうしてくれますか」
「ええ、二人で飲む時にね」
「じゃあその時をですね」
「楽しみに待っていてね」
「そうさせてもらいます」
陽子は麻里に応えてだった。
「じゃあこの役も」
「全力で、ですね」
「頼むわよ」
「いつも全力ですし」
「それでね」
麻里は陽子に笑顔で話した。
「また役が入ると思うけれど」
「その役もですね」
「胸が大きいことはね」
「もう割り切って」
「頑張ってね」
「わかってます」
陽子は麻里に笑顔のまま応えた、そうしてだった。
その役を演じきった、そして番組収録が終わり打ち上げの時にだった。麻里は陽子に二人で作品の収録が無事に終わったことを居酒屋で乾杯して祝い。
この時にだ、ビールを一口飲んでから陽子に話した。
「このお仕事の前に言ったことだけれど」
「はい、私に胸が大きい役が多いのはどうしてか」
「その理由を話すわね」
「どうしてですかね」
陽子は肴のせせりのぽん酢を食べつつ麻里に尋ねた。
「それは」
「そう、声よ」
「声?」
「貴女の声は地声はね」
「その声は、ですか」
「色気があってお姉さん系だから」
そうした声だからだというのだ。
「演じる役もね」
「そうしたお姉さん役が多くて」
「それはわかるでしょ」
陽子自身もとだ、麻里は枝豆を食べつつ彼女に問うた。
「貴女も」
「はい、それは」
「少女役もあったけれど」
「基本はお姉さん役ですね私は」
「それが同級生でもね」
「実は私自身は背は高くないんですけれどね」
一五五センチの自分の背の話もした。
「小柄ですよね」
「声優業界小柄な人多いけれどね」
「私は小柄に入りますよね」
「一五五だと大体そうでしょ」
「ですよね、やっぱり」
「もっと小さな子も多いけれどね」
「碧ちゃんなんか」
山口碧、売れっ子声優の一人であり陽子も何度も共演している。この声優はというのだ。
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