第68話
[3/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
…!」
「ヴァイスさん………………」
「何?って事はあれがお前達の話に出てきたクロスベルの皇帝の一人か……」
「ハッ、出てきたタイミングを考えるとさっきの爺さんとオレたちの話を盗み聞きしてやがったな?」
部屋に入ってきたある人物――――――ヴァイスを見たアリサは驚き、セシルは目を丸くし、ヴァイスと初対面のクロウは真剣な表情でヴァイスを見つめ、アッシュは鼻を鳴らしてヴァイスを睨み
「公国政府が深く関わっているとはいえ、ウルスラ病院も俺達クロスベル帝国の領土なのだから、俺がクロスベルの領土内のどこにいようと俺の手配のお陰で戦争中であるにも関わらず、クロスベルにとっての敵国の所属のお前達が堂々とクロスベルの領土内で活動できているのだから文句を言われる筋合いはあるまい。――――――それよりもその様子だとようやく目覚めたユーゲント三世から何か話が聞けたのだろう?差し支えがなければ、教えてもらいたいのだが?」
アッシュの言葉を軽く流したヴァイスはトワ達を見まわして問いかけた。
「あ、はい。そのくらいでしたら構いませんが……」
そしてトワ達はヴァイスにユーゲント三世からの話やユーゲント三世にもらった手紙の内容等を教えた。
「なるほどな…………貴重な情報提供には感謝する。」
「ねえヴァイス。何でわざわざ敵国の王様をわざわざ自分達の国の病院で治療することを許したの?リウイお兄ちゃんだったら、多分断っていると思うけど。」
「まあ、それについては国交を開始したレミフェリア公国との関係の件も含めて他にも様々な理由はあるが…………―――――俺自身、『ユーゲント三世が王として死ぬ事を許さない事』も理由の一つだ。」
「ヴァイスハイト陛下が『ユーゲント陛下が王として死ぬ事を許さない事』とは、一体どういう事なのでしょうか?」
エヴリーヌの疑問に答えたヴァイスの答えが気になったガイウスは真剣な表情で訊ねた。
「以前お前達が”アルスター襲撃”の件を知る為にクロスベルを訪れた際にも俺は言っていただろう。『ユーゲント三世に王としての資格はない』と。そして先程お前達がユーゲント三世から聞いた話を聞いて改めて思った……――――――あの男に”王として死ぬ事は許されない”、とな。」
「な…………」
「……っ!どうしてヴァイスハイト陛下はユーゲント陛下に対してそのような事を仰るのですか……!?無礼を承知で申し上げますが幾らユーゲント陛下がクロスベルにとっての敵国の皇帝とはいえ、ヴァイスハイト陛下のその発言はユーゲント陛下に対してあまりにも失礼かと思われます……!」
ヴァイスが口にした驚愕の答えに仲間達がそれぞれ血相を変えている中アンゼリカは絶句し、唇を噛み締めたアリサは怒りの表情でヴァイスに問いかけた。
「逆に聞きたいのだが、お前達はユーゲント三世から直接話を聞
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ