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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第68話
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……残念ながらワシには皇太子殿下の居場所はわからぬ。あくまで”表”の役割を与えられただけに過ぎぬのだろう。かつての我が部下―――ギリアス・オズボーン宰相によってな。」
ヴァンダイク元帥は先には自分は知らない事を答えた。

「……もはや連合との戦争は完全に不可避の流れてなっています。その”裏”にあるのは千年にも及ぶエレボニアの”呪い”――――――学院長はそれでも職務を全うされるのですね?」
「うむ――――――それが軍人というものだ。たとえこの先に待つのが大陸諸国、……いや世界すら巻き込む大戦でも。……そして教え子達との命のやり取りになるとわかっていても”国”を護るために全てを尽くす―――クレイグやナイトハルト君も同じだろう。……残念ながらゼクス中将を含めたヴァイスラント新生軍側についた者達は”国”ではなく”民”と”誇り”を護る為に我々とは違う道に歩む事を決めたようじゃがの……」
「でしたら……でしたらZ(わたしたち)は”違って”みせます!」
自分の質問に対して重々しい口調で答えたヴァンダイク元帥に対して決意の表情で答えたトワは話を続けた。
「先程皇帝陛下に言われたんです。わたしたちだけの”道”を探せと。ですから今は、それを信じて進みます。Z組として――――――トールズの生徒として!」
「………………」
「ああ、そうだな。そこだけはブレたらリィン達にもそうだが放蕩皇子にも合わす顔がねぇな。」
「そうだね……陛下や大勢の人たちの想いを受け取って、私達はここにいる。」
「それが”道”に繋がるのかまでは正直、まだ何もわからねぇが……このクソッタレな状況を何とかする”道”を見出してやる。」
「フフ……いい覚悟だ。」
「元帥閣下―――いえ学院長、これが私達”Z組”です。」
「………………」
トワに続くようにクロウ、アンゼリカもそれぞれ決意の表情で答え、アッシュの決意にガイウスは感心し、アリサは真剣な表情でヴァンダイク元帥を見つめ、その様子をエヴリーヌは静かな表情で見守っていた。

「思えば2年前……皇子殿下より相談を受けて以来か。よもや”Z組”がここまでしぶとく、しなやかで力強い集まりになるとは。―――その言葉が聞けただけでも会った甲斐があったというものだ。Z組諸君――――――皇太子殿下とそしてシュバルツァー君達のことは改めてよろしく頼んだ。必ずや再会し、共に新たな”道”を見つけ出せると信じておる。」
「はいっ……!」
そしてヴァンダイク元帥の激励の言葉にトワ達はそれぞれ力強く答えた。

その後ヴァンダイク元帥が部屋から出るのを見送るとヴァンダイク元帥と入れ替わりにある人物が部屋に入ってきた。

「――――――フッ、恩師に激励の言葉をかけられて粋がっている所を邪魔して悪いが少しだけ時間をもらうぞ。」
「あ、貴方は…
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