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ヘタリア大帝国
TURN34 開戦と共にその十四
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ランスを見てだ。目で尋ねた。フランスもだ。
 目でここはシャルロットさんと一緒に読んでくれと言われてだ。それで頷くのだった。
 それからシャルロットにあらためて言ったのである。
「で、どういった人の詩だい?」
「ランボーです」
「映画の主人公じゃないよね」
「そうした映画もあるのですか」
「ガメリカ映画だけれどね」
「ガメリカ映画は暴力的で野蛮とのことですので」
 シャルロットは少し困った顔になってビルメに話す。
「爺やに見せてもらってないのですが」
「そうなのかい」
「はい。それでそのランボーの詩ですが」
「何処で読むんだい?」
「今日はお天気がいいので外でどうでしょうか」
「わかったよ。じゃあ祖国さんやセーシェルさんも呼んでね」
「読みましょう」
 邪気のない笑顔で応えたシャルロットだった。そうして。
 ビルメはシャルロットの詩の朗読に同席して彼女も読むことになった。その朗読の場に向かう途中にだ。
 共にいるフランスにだ。そっと囁いたのだった。
「やっぱりね。どうもね」
「世間知らずだっていうんだな」
「天然っていうか。ちょっとね」
「まあやることはやってくれてるからな」
「あんたのフォローもあってだね」
「目を瞑るところは瞑ってくれよ」
「悪気も偏見もないからそうするけれどね」
 ビルメが言うとだ。フランスも言う。
「それで頼むな」
「ああ、そうするよ」
 二人はそんな話をした。オフランスは今は穏やかだがそれでも話すことは話していた。やはり彼等も今の大きな戦争の中に存在しているのだ。


TURN34   完


                         2012・6・17

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