第四幕その十二
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「怖がることもないのよ」
「そういうことだね」
「狼男やフランケンシュタインや」
「ドラキュラ伯爵もいるね」
「キョンシーもね」
「けれどその人達も」
外の世界では怖いモンスター達ですが。
「怖くないね」
「オズの国だから。それにモンスターでも」
そう呼ばれる存在でもというのです。
「問題は心よ」
「性格がどうかだね」
「性格がいいモンスターはね」
「いい人達だね」
「姿形がどうであっても心が人なら」
それならというのです。
「人なのよ」
「そうなるんだね」
「そう、だからね」
それでというのです。
「あの人達もそうでね」
「マミーの人達もだね」
「この中に普通にいて」
「生活もしていて」
「悪い人達でもないのよ」
「モンスターがそのまま悪いかっていうと」
「それは違うから」
ベッツイはハンクにお話しました。
「覚えておきましょう」
「僕達もだね」
「善悪は外見や種族でわからないわよ」
「問題は心だね」
「そういうことよ、外の世界でもそうだし」
「オズの国だと尚更だね」
「オズの国は色々な人がいるから」
人間と言われる種族つまりベッツイ達だけではないのです、ノームもエルフもドワーフもいれば妖精もいます。
そしてです、モンスターもいてなのです。
「本当に尚更よ」
「人は外見や種族ではないね」
「心よ、心が悪いと」
それでというのです。
「悪人になるのよ」
「そうなるね」
「かつてのノーム王もそうだったわね」
ラゲドー、かつてはロークワットといったあの王様です。
「今のノームの人達は違うでしょ」
「そしてあの人もね」
「心が替わってね」
悪い心が一変してです。
「いい人になったでしょ」
「そのことを見ても」
「そうよ、大事なのはね」
「心だね」
「心が大事だから」
それでというのです。
「マミーもいい人達でね」
「僕達に親しく挨拶をしてくれるんだね」
「ここで会ったらね」
その時はというのです、実際にそうしています。
「そういうことよ」
「そうだね、じゃあ」
「これからもね」
「種族に関わらずいい人達とね」
つまりオズの国の人達と、というのです。
「楽しくお付き合いしていきましょう」
「それじゃあね」
ハンクはベッツイの言葉に笑顔で頷きました、そうしてそのうえでさらに進んでいきました。ピラミッドのその中を。
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