第三話「アルゼンチン帝国」
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に入る。アルゼンチン帝国の技術を輸入すればクワトイネ公国は更なる発展を行う事が出来る。ヤゴウはある程度まとめた後話す。
「分かりました。それだけの事をしてもらえるのです。我が国が持つあらゆる情報と魔法を渡すことを約束しましょう」
こうしてアルゼンチン帝国は異世界にて最初の一歩を歩みだした。アルゼンチン帝国は直ぐに技術を輸出しクワトイネ公国の発展を手伝っていく。クワトイネ公国も自分たちが持つあらゆる情報、魔法を教えていった。
アルゼンチン帝国が覇権国家であることも判明したがアルゼンチン帝国にクワトイネ公国を従属させようという動きはなく次第に肩の荷が下りて行った。同時にクワトイネ公国の南部に存在するクイラ王国も同じように友好関係を結ぶのであった。
「……このようにクワトイネ公国の近代化は少しづつ行われています。十年以内に自国で生産できるようになるでしょう」
「クワトイネ公国は異世界初の友好国だ。成るべく友好関係は続けていきたい」
アイルサン・ヒドゥラーはあげられてきた報告に満足げに頷いた。クワトイネ公国から得られた情報や魔法はとても有効的な物が多かった。特に医療面では革命と呼べるほどだ。
「しかしロウリア王国か……。邪魔だな」
情報の中にはクワトイネ公国の隣国ロウリア王国についてのものもあった。クワトイネ公国があるロデニウス大陸の統一を狙っており同時に人間至上主義を掲げているという。その為エルフが三割を占めるクワトイネ公国とは反りが合わず年々関係は悪化してきているという。
更には軍拡を進めており数年以内に攻めてくるのではと言われていた。
「ロウリア王国に送った使節団は追い返されてしまいましたからね。どうやら我が国を極東に出来た新興国と侮っている様です」
「不愉快だな。だが、自分たちの物差しで決めてしまうのは仕方がない事だ」
実際転移当初はアルゼンチン帝国も混乱したのだ。自分たちの常識を超えた出来事と遭遇しても直ぐに受け入れられる者はそういない。特に、国家となるとそれは皆無と言えるだろう。
「だが幸いなのはこれで我が国の次の進出先が決まった事だ。彼らから要求されている事も達成できるだろう」
「成程、わかりました。なら軍隊の派遣許可を貰う事にしましょう」
アイルサン・ヒドゥラーの言わんとしている事を受け高官は直ぐに行動に移る。この事は海を渡り大使館を通じてクワトイネ公国へともたらされた。
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