36 三方向から襲撃せよ
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。
「違うわ。誰かが戦艦から砲撃したのよ」
「あの戦艦、それもできるのか!すげえ!!」
かよ子達は飛行機が戦艦からの砲撃によってバランスを崩した所を見た。
「今よ、突撃するわよ!」
「うん!」
かよ子、すみ子、杉山の姉は飛行機へと近づいた。
「よし、北勢田、反対の翼だ!」
「おう!」
北勢田も発砲した。見事左の翼に命中した。
「うわああ!!」
「くそ、迎え撃ってやる!」
奥平がライフル反対側の出入口から出ようとする。しかし、扉から水が吹き出た。
「な、何だ!?」
水が止んで改めて扉口を確認すると、球体のような物が浮かんでいた。女子が三人いる。
「反対の翼に当たった・・・!」
すみ子も戦艦からの砲撃に勿論気づいていた。かよ子は杖の説明書となる本の文章の一部を思い出した。
【水など液体に杖を向けると水を操る能力が得られる】
「よし、今だ!」
かよ子は雨水に杖を向け、水の操る能力を手にした。そして飛行機の扉に向けて放水する。すみ子が作った球体のバリアに穴を開けたが、球体が壊れる事はなかった。内側からの攻撃は例外なのであろう。
かよ子、すみ子、そして杉山の姉は飛行機に乗り込んだ。そして扉の前に立つ相手は怖じ気づくどころかむしろ喜んでいた。
「お前は・・・。来たか!兄貴、俺達の獲物がもう一つ来たぞ!」
「獲物・・・?もう一つ・・・?」
かよ子は冬田が大野に泣きついて言った言葉を思い出した。冬田は先程までこの飛行機内で尋問を受けていた。それも護符とか杖とか知っているかと。
「もしかして、日本を戦争の国にしようとしてる人だね!」
「ええ!?」
すみ子も杉山の姉も驚いた。また別の男が現れた。
「ここに杉山君、大野君、お姉ちゃんもいるんでしょ!?」
「ほう、来たか、杖を持つ者!我が名はバーシム。異世界から舞い戻ってきた!!さあ、その杖を渡してもらおうか」
「山田あ!?そこにいるのか!?」
聞き覚えのある声がした。
「す、杉山君!?」
「絶対に渡すなあ!」
奥平がライフルをかよ子に向けた。そして発砲する。
「さ、させないわ・・・!」
すみ子が己の銃の引き金を引いた。目の前に壁紙が現れ、ライフルの弾丸を跳ね返した。
「ならば、俺の能力だ。天よ、我に仕事を与えよ!」
かよ子は杖が勝手に動き、バーシムの所へ持っていかれるのを感じた。
「つ、杖が・・・」
「弟よ、これで杖も護符も一気に手に入るぞ!ふはははは!!」
バーシムも奥平も喜びに溢れた。その時、窓ガラスに強力な水鉄砲がかかった。水圧で窓ガラスが割れる。同時にバーシムの能力も途切れた。杖と護符が途中で落ちる。
「な、何だ!?」
かよ子は今度こそ取られまいと杖を拾った。
「
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