36 三方向から襲撃せよ
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
奥平を締め付けた。
「うお!」
「なら俺がやる!天よ、我に仕事を与えよ!」
バーシムがそう唱えると、皆の体が動かなくなった。
「く、くそ、これでは動けねえ・・・」
「突撃が裏目に出たな」
バーシムはさりに近づこうとする。しかし、その時、バーシムは跳ね返された。
「な、何だ!?」
「護符の、力ね・・・」
さりは自分と大野、杉山を守ろうという気持ちを持っていた為に護符の力が働き。バーシムは近づく事ができなかったのである。
「この野郎、だから手に入れるのは難しいのか!だが、目標の一つはそこにある!何が何でも手に入れる!天よ、我に仕事を与えよ!!」
戦艦に残った者達は遠距離攻撃の準備をした。
「さりちゃんが出した物が戦艦で良かったよ」
三河口はさりに遠くから感謝した。
「でもこれ砲撃できんのか?」
北勢田が聞いた。
「ああ、よく見たら砲弾がセット済だし、替えの弾丸もここにある」
「それじゃ、健ちゃんと濃藤君、北勢田君、セットしよう」
「はい」
利治の命令に三人はセットした。
「あ、あのお・・・」
「どうしたの?」
冬田の呼びかけにかよ子の母が答えた。
「大野君は無事に、戻って来てくれるんでしょうかあ?」
「大丈夫よ。大野君も前に強敵と戦って打ち勝った事があるるわ。それに大野君と杉山君のコンビは最強だと思うわ」
「で、でも、私、大野君に戻ってきて欲しいんです。好き、だから・・・」
「そうなのね。冬田さんは大野君が好きなのね」
「は、はい・・・」
「実はね、ウチの子も杉山君が好きなのよ」
「そ、そうなんですかあ・・・。でも、一回大野君には好きだって言ったんですが、振られてしまってえ・・・。でも、それでもそんな大野君がますます好きになってるんです」
「そうね、きっと分かってくれるわ」
「ありがとうございますう」
その話をしているうちに三河口達は作業を進めていた。
「濃藤、翼を狙え!胴体を狙うと杉山君達も巻き添えになる」
「OK!」
濃藤は発砲した。
バーシムの呪文のような叫びでさりは持っていた護符が念力のようにバーシムの方へ動いている事に気づいた。
(お母さんの護符が・・・!!)
大野も杉山も動けない。絶望である。その時、爆発音がして、飛行機がぐらぐら揺れた。
「うわあああ!何だ!?」
皆は叫んだ。窓ガラス越しから煙が見える。奥平とバーシムは見ると右の翼が燃えていた。飛行機のバランスも崩れ落ちる。
「くそっ、墜落しちまう!」
バーシムはこの爆破で呪文の力が途切れてしまったため、さりの持つ護符を奪う事ができず、杉山達は再び動けるようになった。
「な、何があったんだ!?まさかまた別の敵か!?」
杉山は見回そうとしたが、機体が揺れているので上手く動けない
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ