第五話 最愛との再会
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……でも、私、すごい力あるから危険だって……殺せないから……封印するって……それで、ここに……」
枯れた喉で必死にポツリポツリと語る女の子。
「殺せない‥‥か。不死身だな?」
「……(コクコク)」
「まだ凄い力がありそうだ‥‥他には?」
「魔力、直接操れる……陣もいらない」
「あー‥‥俺たちと同じだな」
「??」
「俺たち全員、魔力を直接操れるんだわ。例えば‥‥ほら」
俺は分かりやすいように詠唱なしで風の上級魔法を放つ。
「な?俺たちも魔力を直接操れるんだ」
女の子はボウッと見てくる。そして、泣きそうな顔で告げた。
「……たすけて……」
「うし、分かった。みんな構えてくれ」
俺の合図で全員が攻撃の準備をする。ハジメはドンナーを、拓人は指揮棒を、蜂起は如意棒を、聖は最上級魔法を、俺はツェリスカを構えた。
「行くぜえ‥‥うちーかたー始めえ!!」
俺の合図で一斉掃射が始まる。
ドガアン!ドガアン!ドガアン!
ドパンッ!ドパンッ!ドパンッ!
「行け!ファンネル!!」
ドゥ!ドゥ!ドゥ!ドゥ!ドゥ!
「狙撃銃変形‥‥ファイヤ!」
ドォォォォォォン‥‥!
「破壊の息吹=v
キュァァァァァァァァァァァ‥‥‥
バリィィイン‥‥‥
立方体が砕け散った。一糸纏わぬ女の子。ペタリと地面に座り込んだ。やせ衰えているものの、それでもどこか神秘性を感じさせるほど美しかった。
俺はハジメから神水を受け取り、女の子に飲ませる。みるみると女の子の血色がよくなった。
「ハジメ、外套」
「おう」
ハジメに外套をもらう。そしてそれを女の子に渡した。
「……ありがとう」
女の子からお礼が来た。色んな意味がありそうだが‥‥。
女の子が抱きついてくる。長い、いや、永い時間を一人で過ごしたのだろう。しかも一番信頼してたであろう人に裏切られて。
「‥‥よく、頑張ったな。これで自由さ」
妹をあやすかのように頭をポンポンと叩く。‥‥まあ、この娘は吸血鬼だから300歳以上だ。ロリババァである。が、言ったら殺されそうなので黙る。
「……名前、なに?」
女の子が囁くような声で聞いてきた。そういえば名前すら名乗ってなかった。
「コウだ。緋鷹コウ。こっちにいるのは、左からハジメ、タクト、ホウギ、ヒジリだ」
「コウ‥‥ハジメ‥‥タクト‥‥ホウギ‥‥ヒジリ‥‥コウ‥‥‥‥」
名前を連呼する女の子。まるで大事な物を体に刻み込むかのように。
「ん‥‥覚えた。もう忘れない」
「そりゃ良かった。ところで君の名前は?」
「……名前、付けて」
「は? 付けるってなんだ。ま
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