第四話 奈落の底
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すると、ウサギが宙を舞った。
「ああ‥‥(察し)」
俺は何をするのか察した。
「うし‥‥ドラア!!」
拓人は指揮棒を激しく振る。それに合わせてウサギも激しく空中を舞う。その後は壁にゴンッとぶつけたり、重力操作でもしたのかの如く、連続で壁にゴンッ、ゴンッ。そのうちに自分に指揮棒を向け、自分の体を意のままに操り始めた。
「こいつも中々にヤバイ能力やな‥‥」
俺は一人苦笑する。蜂起も蜂起で、ウサギや狼相手に外道な技を試している。一番外道なのは、相手の記憶から「生きる」ことを抹消し、自殺に追い込むというものだ。はっきり言って死神である。
「やれやれ‥‥」
「コウ?」
聖が顔を覗き込んできた。最近は索敵や、相談相手に一役買っている聖。俺はいつか、この能力を使って聖を蘇らせたいなと思っている。そんなことは知らないのか、ニコニコと顔を覗き込むのだから、少し息を呑む羽目になる。幽霊なのに何故か身体が成長してるのもある。しかし、それ以上に色気がとんでもないのだ。以前の比じゃないレベルで。
「‥‥やれやれ。揃いも揃ってチートだな」
「??コウが一番チートじゃん。その装備つけたらステータスの何倍の力を扱えるの?」
「うーん、感覚的には数倍のつもりだけど‥‥他の人には何十倍にも感じるらしいや」
「もし何十倍と倍率がかかってたら筋力は一万超えだね。しかもあの後ウサギも食べたから実際はステータスもっと高いし‥‥」
「ウサギは脚系統の能力だから、装備とも相性が良いな」
「うん、チートはどっちだっていう話だね」
「あ、コウ。いたいた」
そこにハジメがやってきた。両手には二丁の銃を持っている。
「あ、できたのか」
「おうよ。俺のは大型のリボルバー式拳銃だ。全長は約三十五センチ、この辺りでは最高の硬度を持つタウル鉱石を使った六連の回転式弾倉。長方形型のバレル。弾丸もタウル鉱石製で、中には粉末状の燃焼石を圧縮して入れてある。纏雷で電磁加速するから、実質レールガンだな」
「ふーん、強いやんか。で、俺のはどうなった?めちゃくちゃ大型化してるけど」
「ああ、それなんだけどな。このエアガンは自然と電磁加速するから折角だし大型化しようと思ってさ。像撃ち抜き用の銃を参考にした。冗談抜きでこの迷宮の魔物を三体抜きしたぞ」
「やっべえ貫通力だな」
「しかも、まだまだ貫通できそうだったぞ」
「凄えな‥‥あれ?しかも八連の回転弾倉なの?」
「一発ずつじゃ不便だからな。その分全長が約五十五センチと伸びちまった」
「地味に重たそうだな。普通なら扱えなさそう」
「まあリアルではこの拳銃は立って射撃するのは無理らしいからな。お前は普通に行けそうか?」
俺は
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