6話
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ヘルトサイド
どうしてこうなった!?
俺とヴェル兄はアルテリオさんと一緒に馬車に乗せられて王宮に向かってる。
「しかし、お忙しい身の陛下に俺如き小物が良いんですかね?」
「ヴェル兄・・・ちょっと違う」
「え?」
俺がヴェル兄が思ってることを諭そうとしたら、俺たちと随伴し、王城まで案内してくれている豪華な鎧を着た騎士が、今回の謁見についての事情を説明し始める。
「ヴェンデリン殿は伝説の古代竜を討伐し、ヘルト殿は貴重な国家資産である魔導飛行船を、搭乗していた乗客ごと守りました。あの船の乗客には、大身の貴族や商人の方も多いですからね。最後に、その古代竜の骨と巨大な魔石の入手に成功したのですから。もはや、貴殿たちは『英雄』です!」
英雄か・・・俺ってそんな柄じゃないけどな。
「それと陛下は、ヴェンデリン殿に頼みたい事があるそうです」
ヴェル兄に頼みごと・・・まあ、魔石と骨の買い取りだろうな。俺はそう思ってると俺たちは王城に到着した。あと、王城の豪華さに目を疑ったのは内緒だ。
あと、王城の入場の際、ワーレンという人のおかげか楽に入れた。
アルテリオさんの話だと、彼は近衛隊中隊長でブランタークさんの弟子らしい。
あの人って顔が広いんだな。
何でも、彼からは魔力の制御や効率の良い使用法を学んだそうだ。
しかも、若い頃に師匠に会ってるそうだ。
「そういえば、ヘルト殿は中々の剣を扱える立ち振る舞いをしますね」
ワーレンさんは俺を視て、剣士だと一目で見抜いた。やっぱり、中隊長だけのことはある。彼の質問にアルテリオさんが
「そりゃそうさ。ヘルトくんは剣筋も魔力量もアーヴリルを超えてるんだからな。あと、アーヴリル・シェルマイスの弟子らしい」
「そうなのですか」
ワーレンさん、驚いたように聞いてくるから俺は一瞬、たじろぐも
「はい。俺はアーヴリルの弟子です」
「なるほど・・・それなら、陛下が直接お会いしたいと申されたわけです」
と歩いてると遂に目的地である豪華な扉の前へと到着する。この先が、謁見の間のようだな。
「陛下は気さくなお方なので、最低限の礼儀さえ守っていれば問題はありませんよ」
「なんか、緊張するだけ無駄に思えた」
さてと、俺の待遇はヴェル兄の家臣になるとしよう。その方が楽ではないが安心な気がする。
アルテリオさんがなにか言ってる間に目の前の豪華な扉が開き、視界の先には赤い絨毯が敷かれた床や、一段高い玉座に座る男性の姿が確認できる。そしてその両側には、十数名の警備の騎士達や、地位の
[8]前話 [1]次 最後
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ