6話
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再び、アルテリオさんに話を振る。
「はっ、おそらく、2500枚まで競るかと。それに手数料も5〜10%掛かりますゆえ・・・」
「うむ、しかも、オークションに掛けても最終的に王国が買い取るのだからな」
確かにこれだけの大きさを誰がどう処理すれば良いんだ。
それからも次々と王様が論破していき、結局の所、予算が700枚も節約できるからという理由であっという間に収まった。
ああいった王様は長生きするし。国が良くなるからな。
「――それから、もう一つ。余はそなたに褒美と名誉も与えなければならぬ」
褒美か・・・なんとなく、予想が付く。俺たちはこの国を守ったんだからな。
「其方らは『ドラゴンスレイヤー』なのだ。それに相応しい名誉を与えなければなるまい」
陛下自ら玉座から立ち上がり、同時に、一人の文官が何かを載せたお盆を持って後ろから現れる。
「アンデッド化した古代竜を討ち、魔導飛行船を守った功績により、ヴェンデリン・フォン・ベンノ・バウマイスターとヘルト・シュバルツ・フォン・シェルマイスに双竜勲章を与える」
謁見の場からいきなり、叙勲の場と化し、俺とヴェル兄は陛下から双子の竜をあしらった金とエメラルドで出来た勲章を左胸に付けて貰う。
すると、それと同時に周囲から大きな拍手が起こっていた。
かなりの偉い勲章のようだな。
「続いて、我、ヘルムート王国国王ヘルムート37世は、汝、ヴェンデリン・フォン・ベンノ・バウマイスターに第6位準男爵位を授ける事とする。さあ、バウマイスター卿よ」
「ヴェル兄」(-。-) ボソッ
俺とアルテリオさんから言われて、ハッとなり、
「我が剣は、陛下のため、王国のため、民のために振るわれる」
ヴェル兄はしっかりと宣誓した。だけど、俺はどうなるんだ?
「続いて、我、ヘルムート王国国王ヘルムート37世は、汝、ヘルト・シュバルツ・フォン・シェルマイスにバウマイスター卿の筆頭家臣にさせることを命じる」
「仰せのままに」
俺は臣下の礼をして、宣誓した。
それと同時に周囲から大きな拍手が起こった。
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