TURN34 開戦と共にその二
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「貴女もそうだからね」
「けれどね。あたしと祖国ちゃんのタッグなんて最高でしょ」
「全然そうは思わないわ」
ハンナの方が上だった。ここでも。
「むしろ祖国さんと妹さんのタッグの方がいいわ」
「じゃあ妹ちゃん入れて三人」
「却下よ」
あくまでだ。ハンナは認めようとしない。
「大人しくしなさい」
「うう、ハンナは厳しいわね」
「常識から言ってるのよ」
「そうよ。キャロルはワシントンにいて」
「そうあるべきよ」
クーは心配する顔で、ドロシーは無表情でそのキャロルに言う。
「僕・・・・・・いえ私達もここで戦争にあたってるから」
「私は時々カナダに行くけれど」
「うう、何か嫌な展開ね」
よくも悪くも行動派のキャロルにしてみればだった。
「どうしろっていうのよ」
「だから大人しくしていなさい」
また言うハンナだった。
「わかったわね」
「理解するしかないっていうのね」
「理解しなくても納得はしなさい」
ハンナはまた言う。
「そうしなさい」
「ふん、とにかくね」
キャロルはこう返した。ここで。
「あたしは絶対にあの髭をぎゃふんと言わせてやるんだから」
「まあそうだな」
アメリカは何気なくフォローに入った。キャロルとハンナの間に。
「僕としてはキャロルはそれでいいと思うぞ」
「あっ、祖国ちゃんはそう言ってくれるの」
「ああ。キャロルは元気でないとな」
こう言うのだった。
「四姉妹はそれぞれ持ち味があるからな」
「そうそう。祖国ちゃんはあたしのこといつもわかってくれてるから好きなのよ」
「当たり前だぞ。僕は君達の祖国だぞ」
アメリカはキャロルの笑顔に笑顔で返した。
「わかっていなくてどうするんだ」
「そうよね。それじゃあね」
「まあキャロルのハワイ行きは状況に応じて考えよう」
ハンナにも配慮してだ。アメリカはこう提案した。
「ハンナもそれでいいかな」
「全く。祖国さんはキャロルに甘いから」
ハンナは苦い顔になるがそれ程強い苦さは見せなかった。
そのうえでだ。自分の祖国でもある彼にこう言った。
「まあいいわ」
「そう言ってくれるか」
「祖国さんが言うのならね」
「そうか、有り難う」
「全く。祖国さんは反則よ」
さしものハンナも苦笑いを見せていた。
「言われたらそうよって言わざるを得ないわ」
「ははは、僕の人徳じゃなくて国徳だな」
「そうなるわね。まあとにかくね」
「暫くはハワイで戦力を整えるんだな」
「その方針でいきましょう」
ハンナはアメリカに答えながらテレビを観ていた。丁度演説が終わり市民達が喝采を叫ぶ。演説は成功に終わった。それも無事に。
ここまで観てだ。アメリカ妹はこういった。
「まあ。プレジデントも頑張ってくれてるわ
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