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妖精のサイヤ人
第六話:本気と本気!ラクサスVSネロ!
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いオーラが纏っている拳は互いの胴体へ深く入っていた。
傍らにラクサスはそれに笑みを浮かべ、ネロ自身は顔を苦痛に歪んだ。
これで力量の差がはっきり浮かんだ。

「ふぅむ…スピードとパワーはやはりラクサスが上かの…」

マカロフは試合の状況を冷静に分析する中、イワンはつまらなそうに鼻を鳴らして試合を見るだけだ。
控室のギクリは冷や汗を顔に流れるのを気にせず、いや気がつけば深く息を吐いていた。
驚愕からの感心、そして興奮。

「最近の子たちというのは…すごいな…いや、あの二人が凄いなだけか?にしても…」

――――あのラクサスという少年、どこまで本気なのだ?

「…ッ!!」

瞬時にネロは空へと舞空術で白いオーラとともに飛び上がる。場内では限られた距離しか行動できないが、空中で距離について何も問われていない。ならば、上空で距離を開けて迎え撃てるこちらは有利だ。
そう決断してネロに対し、ラクサスはニヤリと口元の笑みを浮かべたまま手を上に翳す。

「!?」

もしや、雷を撃ってくるか!?と考え、避けるように横へ移動しようとした瞬間だった。
地上へ体を向いていたネロの背中から、落雷が落ちた。

「がァッ…!?」

まさかの予想外の攻撃、無防備となっていた背中から直撃を受けたネロは一瞬にして意識が飛びかけ――――また腹に衝撃をくらう。

「ゴハッッ…!?!?」

上空へと飛んでいた自分に、雷を纏う少年がボディブローを自分に放ったことに気づくのが遅れた。
いや、慣れない雷の攻撃、痺れに反応が遅れたというべきか。
そんなネロに反撃する隙を与えないようにしたのか、ボディブローでくの字と曲がったネロにラクサスは自身の両手を合わせ、それをハンマーの如くネロへ振りかざした。

反応もできずネロは場内の地面へ落下していく。
それに追いかけるようにラクサスは再び手に雷を宿し、ネロを追いかけるように雷で空中を疾走る。

「オォォラァァッ!!」

「―――ガァッ!!!」

そして次の攻撃の一手がネロに当たる瞬間、ネロは手に気弾を生成して地面に近い距離でぶつけ、その反動にラクサスの猪突猛進の攻撃を避けるように横へ飛んだ。

「―――!チィッ…!!」

ラクサスの拳がネロに当たらず、地面を打ち砕くように当たることで雷は不発になったかのように消散となった。
対しネロは場内外にならないようにギリギリ持ち堪え、そしてまるで映像かのようにその姿は消えた。

「!?あの”魔法”か…?確か残像…」

「惜しいな!」

魔法じゃなく、己を相手にそこに居たと思わせる技術の一つだ。しかし、そう教えてやるほどの余裕があるワケてもない。
ネロを探
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