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妖精のサイヤ人
第六話:本気と本気!ラクサスVSネロ!
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そもそも、何故…何故姉がそのようなものを持っているのか。聞いてもはぐらかしてくること姉にネロは何度か頭を抱えそうになったことを思い出す。

(…というか何のカプセルかそもそも理解していないんだよなぁ、2つ違う種類があるだけだし…それに5個しか渡されてなかったしなぁ…いや、いっぱいあるのも困るけど)

もし、このカプセルの存在を知られたらどうなるのか…旅に出る前にも姉から注意されて、それに加えてトラウマを持つネロは背筋が凍る感覚を覚えながら目の前の相手に集中する。

「…お前、強えな。本当に、お前みたいなヤツと戦れるなんて夢みたいだ」

「!フン…たりめえだ。オレは強えのは。おめえもなかなか強え…さっきの試合、疼いたぜ?」

ネロとギクリの試合は、ラクサスにとっては見応えがある試合だった。どれも譲れず、なによりも倒れても立ち上がって相手を叩きのめそうとする気迫はラクサスを震わせていた。
何よりも、同い年でありながらあそこまで強くなったネロに、ラクサスは喜びすらも感じていた。
対してネロは、ギクリやラクサスみたいな強敵を連続に戦えるという幸運に感謝していた。
修行相手に姉と手合わせしていたが、姉は手加減しながらも自分を瀕死にして手合わせしていたことでなかなか戦闘の楽しみを味わうことができなかった。
モンスターとも修行時でやり合うことがあったが…それでも先のギクリと試合の方が何倍も戦闘の楽しみを感じていた。真の意味で強敵と戦い、拳を交わる高ぶりを味わうことで自分が真の意味でサイヤ人となったことを実感することができた。生まれ変わったような気分をこの世界に来てからも何度か味わったが、先の試合のほうがそんな気をさせてくれた。
だから、ネロは自分を、自分と一緒に戦闘を楽しんでくれる相手を。
だから、ラクサスは自分を、自分とやり合えるだろう目の前の相手を。

全力という名の全てをかけて倒す。

互いに、ただ目の前の相手を戦えるという幸運に感謝した。
そして、必ず最後に立つのは自分だと決意して。

『さぁ…ついに決勝戦を始めます。―――――両者、よろしいですね?』

アナウンサーの問いかけに互いに構える。
ネロは腰を深く構え、ラクサスはポケットから手を出して脚を少し低くして奔雷する。

『ではクロッカス武道会最終決戦―――――!!』

ネロは己の中にある全ての気を解放するように白いオーラを纏い、ラクサスは奔雷する雷電を溜めて。

『――開始ィーッ!!』

その合図に、爆発音に似た音が会場に響く。
次に雷鳴が轟く音ともに衝撃が鳴り、いつのまにか構えていた二人が中央に拳を交わっていた。

「ヘッ…!!」

「ッ…ッッ!!」

雷、そして白
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