第六話:本気と本気!ラクサスVSネロ!
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条約などがいい例ですね。…知らない?ああ…また今度教えしますね。呆れている?そんなことはございませんよ。
コホン、それでですけど…つまり私が言いたいのは力には代償は付き物、ということです。
どんなに体を鍛えたところで…限界が来てしまいます。だが魔力…貴方様の言う気を鍛えることで強さの先へ進むことができることも間違いはありません。
今、貴方様はそれを目指している…さて、どうします?魔力の扱い方が下手な貴方様は修行を続けますか?
―――――よろしい。ならば鍛え続けなさい。勿論、先程も申したように、体だけじゃなく気も鍛えるのですよ。
★★★★★★★
準決勝から1時間経過して。
クロッカス武道会の準決勝により、武舞台がなくなったことで次の決勝戦を行えるか不安が過る観客たちの中に声を拡大にする魔法の道具、マイクでアナウンサーの声が響き渡る。
『武舞台はなくなりましたが…代わりに武舞台の規模に合わせて魔法のインクで塗らせていただきました。よって、このインク外の地面を触れた場合、場外負けと判定させていただきますので選手の二人はご注意ください』
大会の続行に安堵する観客たち。そして彼らの歓声を上げる。数十人しかいなくとも、充分な声援が会場のBGMになっていく。
『では…早速選手の登場とさせていただきましょう。先々の試合から一度も傷を負うことなく対戦相手を打ちのめしています!それだけではなく、まだ幼いながらも魔道士ギルド、かの妖精の尻尾に所属している期待星!ラクサス・ドレア―――――選手!!』
控室からラクサス少年が堂々とその姿を出てくる。だが先の試合と違い、退屈そうな顔つきから真逆、好戦的な笑みを浮かべて武舞台(だった場所)へと向かっていく。
そんな孫の様子を解説から観客に戻っていたマカロフは呆れ半分、そして期待半分で歩いていくラクサスを見つめている。
何せよ、この試合でついに孫の願いが叶うかもしれない。それは祖父であるマカロフにとっては孫の成長が少し寂しくあれど歓喜が大きい。これでラクサスは同年代の友を得られないという孤独を感じることがなくなるからだ。
微笑みを浮かべて試合を見つめるマカロフとは対象的に、その隣で実験体を見つめるような眼差しを浮かべているドレアーの名を持つもう一人の男―――イワン・ドレアーがいた。
イワンにとって、あのネロという少年の力が好奇心を燻ぶらせるに十分に近い。
魔道士としての腕が1流と自負しているイワンにとってはレベルの低い大会であり、ネロ少年やギクリの力など気にするほどでもなかったが、それでも彼が気になったのはあのネロ少年が出していた”大猿のパワー”。
一瞬、観客席から大猿を目にするような錯覚を覚えた。それが
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