ターン22 機械仕掛けの地底神
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イズ。時械神ラツィオンの効果を発動、フィールドのこのカードをデッキに戻します。そして相手フィールドにのみモンスターが存在することで、手札の時械神サンダイオンはリリースなしで召喚できます」
「もう握っていたか、サンダイオン……」
時械神サンダイオン 攻4000
ラツィオンとその炎が陽炎のように揺らめき消えてゆき、ぽっかりと空いたフィールドを埋めるかのようにより一層眩しい閃光が走る。その中から出てきたのは、翼めいた6つのパーツを背面に持つ金色の鎧とその中央に存在する十字型の鏡面、そしてそこに浮かび上がる威厳のある顔であった。
「そして、墓地に存在する時械巫女の効果を発動。このカードを除外することで、デッキに存在する攻撃力0の時械神1体を召喚条件を無視して特殊召喚します。私はこの効果で、時械神ザフィオンを選択します」
「甘い、チェーンして手札から増殖するGの効果を発動!このターン相手が特殊召喚するたび、私は1枚のカードをドローする」
時械神カミオン 攻0
サンダイオンの前に重なるようにして水柱が立ち上り、女性用と思しきデザインの巨大な青い鎧とその中央の鏡面に浮かび上がる女性の顔。水の時械神、ザフィオンである。
「1枚ドロー。それにしても、随分と躊躇なく時械巫女の効果を使ってきたな。このターンだけならばサンダイオンだけでも十分だろうに、その思い切りの良さはさすがAIといったところか」
彼女の墓地にあるビッグバンはバトルフェイズ中に発動したカードの効果を無効にする能力を持つ、彼女のデッキでは数少ない時械神への対抗策となりうるカードである。しかしその効果は強力な半面制約も大きく、守備表示の超重武者がいなければ発動すら不可能という代物だ。
本来ならば先述のように攻撃力0がほとんどの時械神でシノビ−A・Cを突破するためにはどうしてもその効果に頼らざるを得ず、したがってビッグバンの使い所もほぼ確実に存在するはずだったのだが、その理論の数少ない例外となるサンダイオンは一切の効果を使わずに純粋な打点のみでシノビ−A・Cを戦闘破壊することができる。他にビッグバンのトリガーとなりうる超重武者の存在しない彼女に他の時械神の効果を確実に通せるのはこのターンしかなく、それゆえに今リクルート効果を使おうという判断なのだろう。そして、実際にそれもまた間違いとは言い切れない。結局のところ戦いの結末は、カードだけが知っているのだから。
「バトルフェイズ。時械神サンダイオンで超重忍者シノビ−A・Cに攻撃します」
サンダイオンがその腕で指し示すと、その周囲に無数の光球が一斉に浮かび上がり飛んでいく。相変わらず座禅を組んだまま杖を振ってその攻撃を受け止めようとする超重忍者だが、あまりの光球の数と勢いに少しずつその体が押し込まれて
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