第3章(原作3巻) 可能性の道標(アウトレンジ)
第22弾 少女との再会(ミッシング・リンク)
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その言葉に、マキは驚いていた。
「え、何で急に?」
「いや、璃野に戦闘を見せて欲しいって言われたんだけどさ……」
「同じレベルの人が居ない、ってこと?」
「まあ、ご名答」
後は、模擬戦なら身近なやつの方がやりやすいってのもあるけどね。
「なるほどね……。うーん、でも……」
そう呟いたマキは、勇輝へと視線を向ける。
それに気付いた勇輝は、こう言葉を返す。
「自分も、先輩方の戦いを見てみたいです」
「そっか……うん。わかった」
「ありがとう。じゃあ、移動しよう」
「だね」
俺達は、強襲科内にある闘技場へと移動する。
ガラスに覆われたそこは、闘技場の名に相応しく、地面と壁以外何も無い。
そこへ入る俺とマキ。
入ると同時に、扉が自動でロックされる。
さてと……決着が付くまでは出ることは許されないな。
俺はある程度のところまで歩くと、マキと相対する。
「久しぶりだね。こうして向き合うのは。
「だな。最後にやったのは神奈川の時か?」
「そうだね」
そう返したマキは、ホルスターからグロック17を取り出し、左右の手に1挺ずつ握る。
対する俺も、『低反動モード』にセレクターを入れたDEを左右に1挺ずつ握る。
「手抜きは無しだからな」
「勿論。シュウ君もだよ」
そう言って互いに、口角を釣り上げ、銃口を向け合う。
俺は合図を頼む為に、ガラスの向こう側へと視線を向ける。
そこには、いつの間にか集まっていた多数の生徒がいた。
「なんか見られてんなぁ……」
「私たちの戦いが気になるんじゃないかな?」
「見せ物じゃねぇんだぞ……」
ため息を吐く俺。
つーか蘭豹、なんで酒を片手に『はよ殺し合えー!』って言ってんだよ。
他の生徒を散らばらせろよ。
俺は担任に内心で悪態付きながら、璃野へこう告げる。
「璃野、開始の合図を!」
「はい! 始めてください!」
璃野の合図により始まった俺とマキの模擬戦。
俺は合図と共に右前方へと飛ぶ。
同様にマキも前方へと飛んでいた。
俺はその着地の隙を狙って左右のDEを放つ。
しかしその攻撃は読まれていたらしく、地面に手をつくと同時に腕の力のみで前宙を決め攻撃を退ける。
そしてマキは、前宙の途中でグロックを俺目掛けて放つ。
オイオイマジかよ……!
俺は敢えてバランスを崩し、今度は左前方へと体を倒す。
そして、地面から足が離れると同時に膝を折り抱え込むようにして転がる。
「シュウ君流石だね」
そう言ったマキは、拳銃を手にしたまま俺の方へと向かって来る。
対する俺は、体勢を立て直すとその場で動くことなくマキを迎
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