暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリア 〜Side Shuya〜
第3章(原作3巻) 可能性の道標(アウトレンジ)
第22弾 少女との再会(ミッシング・リンク)
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室の鍵。好きにすればいいさ」
「ありがとう!」

 そう言った凛音は、歳那とハイタッチを交わす。
 そこまで嬉しいの……? 

「はぁー、もうヤケになるしかないわ……」
「程々にね?」
「肝に銘じております」

 マキとそんなやりとりをしてから、俺は目の前のピザに手を伸ばす。
 と言った具合で開幕した打ち上げは、この後4時間ほど続くのだった???





 翌日、強襲科を訪れている俺。

「はぁ……参ったなぁ……」
「どうしたんですか先輩?」

 そう尋ねて来るのは俺の戦妹(アミカ)である璃野。

「いや、昨日色々あってな」

 打ち上げの後、凛音と歳那の部屋から必要なものを運んだり、今度は今度で2人の歓迎会をやったりと忙しかった。
 てなわけで、やや疲れ気味な本日の俺。
 それに気づいたらしい璃野がこんなことを口にする。

「先輩その……無理なお願い……しちゃいましたかね?」
「そんなことないさ」

 俺は璃野の言葉を即座に否定した。

戦妹(いもうと)の頼みを聞くのは戦兄(あに)の使命だからな。だから、璃野が気にすることじゃないさ」
「先輩……ありがとうございます」

 満面の笑みで言葉を返す璃野。
 俺はそんな彼女を見て一安心した。

「良いさ。で、今日は何するか……」
「先輩、その、よろしかったらですけど、先輩の戦闘が見てみたいです」
「俺の戦闘(たたかい)……?」

 力強く頷く璃野。
 それを見た俺は、少し考え込む。
 俺の戦闘を……か。
 確かに直接見て学ばせるのは悪くない。

「なるほどな……」

 ただそれを行う場合、俺と同じぐらいの強さ人間でないとできないんだよな……あ、勿論今の俺と同じ強さのやつね。
 そんなことを考えていると、不意に声がかけられる。

「あ、シュウ君」
「……ん、マキ?」

 振り向いた先にいたのはマキ。

「どうしたんだこんなところで?」
「んっとね、さっき戦姉弟(アミカ)契約を交わした子を教えにね」
戦弟(アミコ)……?」

 俺はマキの背後へと視線を向ける。

「あ、樋熊先輩。ご無沙汰です」
「ゆ、勇輝……?」

 そこにいたのは以前、俺に戦兄弟(アミコ)契約を申し込んできた篠田勇輝。

「お前、マキと組んだのか」
「はい。2日程前に申請を出してさっき試験で受かってきました」
「なるほどな」
「そういうこと。シュウ君は?」
「俺も似たり寄ったり……かな」

 そう返した俺は、とあることを閃く。

「なあマキ」
「なに?」
「勇輝になに教えるか決まってるのか?」
「特に決めてないけど」
「じゃあさ……俺と手合わせしてくれない?」

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