第3章(原作3巻) 可能性の道標(アウトレンジ)
第22弾 少女との再会(ミッシング・リンク)
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多さに俺は戸惑う。
そんな俺の目の前で、テーブルはみるみるうちに料理で埋め尽くされた。
「???ご注文は以上でお揃いでしょうか?」
店員の問い掛けに歳那が頷く。
それを見た店員は、伝票をテーブルの横に挿すと『ごゆっくりどうぞ』と告げ店の奥へと消えていく。
「???さて、揃ったし始めよっか」
「お、おお……?」
得意げな表情になった凛音に、俺は戸惑いながらも返事をする。
「じゃあ、えっと、アドシアードお疲れ様!」
「……お疲れさん」
普段より若干高い位のテンションで、周一が答える。
俺はその横からこう付け加える。
「後、『妖刀』の件もだろ?」
「だね。じゃあその両方、お疲れ様でした!」
そう言って凛音は、グラスを掴み掲げる。
「「「「お疲れさん(お疲れ様)(お疲れ様でした)(お疲れ)」」」」
それに合わせて俺達もグラスを掴み同様に掲げる。
「あー……今更だけど、冗談抜きで疲れたわ……」
俺はグラスを置きながらそんな事をぼやく。
「……具体的には?」
「ん、そうだな……例えば、どっかに消えた誰かさんを探し回ったり、とんでもない奴と斬り結んだり……」
「て、それ1つ私のことじゃない!」
俺の言葉に噛みついてくる凛音。
???あ、一応自覚はしてたんですね。いや、逆か。
凛音があんなことするとしたら、まずはこっちのことを心配してからか。
「まあな。マジでお前がいなくなった時大変だったんだぞ?」
「それは……確かに悪かったとは思ってるけど……」
「ま、無事だったから良かったけど。前にも言った通り、もっと頼って欲しかったね」
「その……ごめん……」
「もう良いって。そんなことより早く食べないと……じゃない?」
俺は眼前の料理に視線を落としながら尋ねる。
「そうだね。せっかくの料理が冷めちゃもったいなもんね」
そう言って俺に同調してくれるマキ。
しかしながらその視線は……じ、ジト目?
アレ、俺なんかやりました?
なんかわからないけどすいません……。だから、その目はやめて。
「……いただきます」
「おま……腹減ってたんだな……」
「ああ」
そう言って、目の前にあったピザを取る周一。
普段からは想像がつかない光景に、俺は思わず頬が綻ぶのだった。
そんなことを思っていると、俺の頭をある1つの事柄が過ぎる。
「あ、そうだ」
「……どうかしたの?」
俺の呟きに凛音が反応を示す。
「今、俺の部屋に凛音の荷物あるけど、いつ取りに来る?」
「……え?」
「え?」
え、なに。なんでこの子『何言ってんの』みたいな顔してるの?
「あれ、私言わなかったっ
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