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ヘタリア大帝国
TURN33 マニラ攻撃その四
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「物資もできるだけだ」
「ハワイに持って行きますか」
「可能な限り」
「そうする。日本帝国に渡す義理はないからな」
 こう話してだ。ダグラスはアメリカの帰還の直前にバカンスの中止を宣告して戦闘態勢と撤収準備の同時に取り掛かりだした。その指示を出してからだ。
 一時間程度してアメリカが戻ってきた。彼は既に物々しい感じになっているエンタープライズの艦橋をモニターから見ながらこう言った。
「ああ、もうなんだ」
「先にはじめさせてもらっている」
「戦闘と撤退の用意だな」
「撤退の方針はもう決まっているからな」
 だからだとだ。ダグラスはアメリカに話す。
「今のうちにはじめさせてもらった」
「わかった。それならな」
「祖国さんも取り掛かってくれ」
「了解だ。ところでだ」
 ここでだ。アメリカは彼の本題を述べた。
「ホワイトハウスで受け取ったぞ」
「日本からだな」
「日本自身が来て宣戦布告をしてきた」
 そうしてきたというのだ。
「我が国と日本帝国は戦争状態に突入したぞ」
「予想通りだな。先に進めておいて正解だった」
 戦闘、そして撤退の準備をだというのだ。
「日本軍は今にも横須賀、呉の港から出撃する」
「その日本軍との戦いだな」
「さて、じっくりと用意を整えて迎え撃つか」
 そしてきりのいいところで撤退する、ダグラスはこう考えていた。
 しかしだった。こうした話をする彼等のところにだ。一つの報告が入った。
「長官、祖国さん宜しいでしょうか」
「ああ、何だ?」
「何かあったのかい?」
「日本軍がです」 
 報告をしてきたのはガメリカ軍の提督の一人だった。マニラの外縁を哨戒している艦隊だ。
 その艦隊を指揮する提督がだ。こう言ってきたのだ。
「来ました」
「そうか、横須賀や呉から出撃してきたか」
「遂にだな」
「いえ、違います」
 提督はダグラスもアメリカも予想しない返答で応えた。
「今目の前に来ています」
「何っ!?」
「まさか」
 ダグラスは驚いた。咥えていた煙草を思わず落としそうになった。
「このマニラにか」
「もう来ているのか?」
「そうです」
 提督の顔が蒼白になっていた。見れば。
「そして今我が艦隊は攻撃を受けています」
「くっ、やられたな!」
 ここまで聞いてだ。ダグラスはすぐにだった。
 状況を悟った。そしてこう言ったのだった。
「日本軍は宣戦布告の直後に攻撃を仕掛けるつもりだった!」
「そうか。だから日本が宣戦布告をしてきたのか」
「ああ、国家は領内、艦艇や大使館の中も含めて自分の国の中なら瞬時に何処でも行けるからな」 
 これが国家の特殊能力の一つだ。
「考えたものだな、日本もな」
「はい、それでなのですが」
「わかっている。キャシーは乗艦
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