逆さ磔の悪魔編・エピローグ
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口は今回の騒動の発端とも言える提督・ニライカナイの壬生森だった。
「そもそも、ビル・ゲ○ツ程稼いじゃいねぇよ。精々堤義明位だ」
世界長者番付のデータを信じるならば、マイクロソフトの創業者ビル・○イツの純資産は最盛期で860億ドルと言われている。幾らオークションが盛り上がったとはいえ、流石にそれだけの儲けは稼ぎ出せていない。それに、今の1位はそれより4〜500億ドル位上の資産額だと思ったが。
『ふむ……だとしてもミリオネアを飛び越してビリオネアとなったのだ。どうかね?気分は』
「……札束じゃなくて仕事の書類で圧死しそうだ」
電話の向こうで誰かが茶を噴き出した様な音が聞こえる。恐らくだが、あの腹ペコ秘書艦辺りが会話を聞いてて噴き出したんだろう。
『まぁ、その程度なら君の体力で乗り切れるだろう。物理的に首が飛ばないだけ良かったと思いたまえ』
「そうそう、その辺の事でアンタ骨折ってくれたんだってな?ありがとよ」
実は海軍上層部と内閣府、それに外務省辺りが俺を提督から引き摺り下ろすばかりか軍の部隊を私物化したと逮捕しようとしていたらしい。
『君が南方の玄関口であり防波堤で居てくれた方が、なにかと都合がいいのでね』
そこにストップをかけたのが、内務省に太いパイプを持つ壬生森だったらしい。全く、とんでもねぇ化けキツネだ。
「バカ言え、大方あの腹ペコ駆逐艦にせがまれたんだろうが」
『……それも口を出した原因の1つであるとは、否定できないな』
ホレ見ろ。男が動くのは大概女の為だって相場は決まってんだ。
「……で?用事は何だよ」
『用事?そうだね、安否確認と言った所か』
「安否確認?ピンピンしてるぞ俺ぁ」
『一応心配はしていたのだよ。まさかあの死体を、細切れにして売るとは思っていなかったからね』
そう。オークションに出品したのは確かにあのネームレベル2体の死体だ。だが、死体を丸々1体競売に掛けた訳ではない。小さく切り分けて保存液に漬けて、パーツごとに小売りにしてやった。
「オークション参加者が予想以上に多かったんでな、苦肉の策だよ」
『冗談にしては笑えないな。散々にそちらの鎮守府で解剖してデータを取った名残だろうに』
「あ〜らら、バレてたの」
あの死体を回収した当然の権利として、ウチのマッド連中が解剖して徹底的にデータを採取した。お陰で艤装のグレードアップや新装備への着想が得られた!と返り血塗れの淫乱ピンクが嬉々として語ってたっけな。
「流石にプラモみたいに継ぎ接ぎしてハイ元通りとは行かなくてな。寧ろオークション参加者が多くて助かった」
『アメリカが大部分を買い占めた様だがな』
オークションの動向を眺め
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