暁 〜小説投稿サイト〜
開闢せし世界の運命
4話
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
室でしていたことでしょうね。その時の私は唖然としていたから思わず、コクリと頷いてしまう。

 少しだけの時間が経ってから、ようやく、口が動いた気がした。

「えと、シミュレーター室の無断使用は禁止されてるはずだけど・・・・・・」

「アァ、オルガマリー所長とダ・ヴィンチちゃんに許可を貰ってるからな。正確に言えば、マリスビリーの時から許可を貰ってるんだ」

「そ、そう・・・」

 私はそれを聞いて、思わず、無言になってしまう。彼のことを詳しく聞けるチャンスなのに、どう話せばいいのかわからない。そしたら、彼が

「そういや、最近、俺のことを調べてたけど、どういった目的で調べてたんだ?」

 零士はいきなり、そんなことを聞いてくるなんてね。

「実は、貴方のことは時計塔でも有名だったんだけど、実際、視た印象と違っていていたから。私なりに調べてたのよ」

「それで、ヒナコとかに聞いたんだな。何となく理解したよ。オフェリアから視て、俺はどう見えた?」

 零士は自分のことを私なりに視た印象を聞くなんて・・・、

「そうね、最初は不真面目そうな印象だったけど、芥から聞いて分かったの、両親の期待を応えられるように、育ってきた私とは大きく違うということがね」

 私は私なりに零士のことを言ったんだけど、彼からしたら、私はどう思ってるのだろう。

「俺からしたら、キミは肩に力が入ってるのかな、背負いすぎてる気がしたよ。オフェリアって、結構可愛いし綺麗なんだから」

 なっ!? 私が可愛い!? 私が綺麗!? な、なにを、なにを言ってるのよ!? 私が綺麗なんてあり得ない!? 内心、動揺が激しく走っちゃう。

「俺もそうだけど、オフェリアも自分がなにやりたいか考えよう。君のその重みに誰かに背負わせても良いんじゃないかな。お節介だと思うけど、キミも俺と同じAチームなんだ。これからもよろしくな」

 そう言って、彼はシミュレーター室をあとにしちゃった。

 自分がなにやりたいかね。誰かに背負わせるね。フフッ、なんだか、彼からいろんなものを貰っちゃったわね。少しだけ気が楽になった気がするわね。

 その時の私は心から嬉しい笑みを零してた。



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ