4話
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イヒレーダー辺境伯の紹介をして、
「ブランターク・リングスタットだ。見ての通りに、以前は冒険者をしていてな」
「更に付け加えると、前にうちの筆頭お抱え魔法使いであったアルフレッド・レインフォードと筆頭剣士であったアーヴリル・シェルマイスの師匠でもあった人です」
「「えっ?」」
いきなり、師匠の名前が出て、俺とヴェル兄は驚きを隠せない。ブランタークさんは俺とヴェル兄を交互に視て、
「ヴェンデリンの方は魔法使いとしての気配に鈍感で、ヘルトの方は俺の気配に気が付いていた」
ここは、正直に話した方が良いな。
「俺は5歳の頃、未開地の海岸で波に攫われて、そのまま、極北の土地に流れ着いたんですよ」
「話の冒頭だけでも災難としか言えないぞ」
「そうですね。極北の土地にある国に保護されて、5年ほどはその土地に暮らして、10歳の頃に故郷に帰ろうと思って、南へと進んでいったんです」
俺の説明の途中でブライヒレーダー辺境伯が質問をする。
「極北の土地と言いますとアーカート神聖帝国のことでしょうか?」
「はい。そうなりますね。でも、自治領って言ってましたが・・・」
「アーカート神聖帝国より北に自治領ですか」
「話を戻すと、俺は南に進んでいく最中、いろんな人と出会ったので、その時に魔法使いとかも知り合っています。なので、魔法使いの気配に気がつけたのはその所為かと・・・」
「なるほどな・・・災難にしては密度の濃い冒険してるな」
「そうですね。それで、お二方が聞きたいのは師匠たちのことですか?」
俺の聞き返しにブライヒレーダー辺境伯とブランタークさんは諭されて頷いた。
その後、俺はアーヴリル・シェルマイスのことを、ヴェル兄はアルフレッド・レインフォードのことを話した。
ヴェル兄はブランタークさんに遠征の時の補給物資を返却し、報酬として、俺たち双子に500万セント。日本円で言うところの5億円に相当する。
しかも、俺たちは師匠の遺産を受け継ぐ権利まで渡された。いや、これは俗に言う、押しつけだな。
その押しつけがギルド預託金で師匠は1000万セント。日本円で言うところの10億円。さらに、師匠の屋敷までがあった。ヴェル兄にもあったらしく、俺たち合わせて、大金持ちになってしまった。
しかも、実際のところ、外装も内装もピッカピカという始末。魔法とはおっかないなという心情だった。
あと、この屋敷にルビアたちを住まわせるか。一緒にパーティーで行動するんだし。
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