4話
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イターク・フォン・ブライヒレーダーと申します」
俺はその名前を聞いて
(この人がブライヒレーダー辺境伯・・・)
気が付き、
「これは失礼しました。平にご容赦を」
頭を軽く下げて謝罪したが、
「ヘルトくんは、今までこの手の席に顔を出した事がないと聞いています。しかも、キミはバウマイスター家の跡取りでもない。私の顔を知らなくて当然ですよ」
自分の非を認めた。
「しかし、キミいやキミたち双子が冒険者予備校に入学していて助かりました」
「ああ、俺の実家はなにかと不便ですからね」
「はい。しかも、ご兄弟揃って魔法使いとは、お会いできて光栄です」
「恐縮です」
俺が軽く会釈をする中、ルビアたちは
(((ヘルト凄い!!)))
「挨拶も終わりましたので、これが本題です。少々、お時間を頂けませんでしょうか?」
この質問に対し、俺は些か、疑問が生まれたが
「それは構いませんが、俺に用事でも」
「いえ、些細な用事です」
と言われて、俺は・・・いや、俺とヴェル兄はブライヒレーダー辺境伯に誘われて屋敷へと向かった。
「お手間をかけてすまないね」
「いえ」
「・・・・・・」
ヴェル兄は気が付いていねぇようだが・・・俺にはビンビンに感じとれている。
(この屋敷の中に魔法使いがいるのが・・・)
俺は少々警戒しながら屋敷内を歩いていく。
彼に案内されたのは彼の私室。中には俺とヴェル兄と彼だけ。隣の部屋に誰かがいる。しかも、魔法使いだ。
最初にメイドが人数分の紅茶を煎れていたが、彼女は一礼してからすぐに部屋を退室してしまう。
「それで、用件とは?」
ソワソワとしてるヴェル兄がブライヒレーダー辺境伯にわけを話すも、そこをぶった切るように俺が割り込む。
「すみませんが、隣の部屋にいる人を呼んできてくれませんか」
俺が言ったことにブライヒレーダー辺境伯はおっといった感じで目を開かせ、ヴェル兄は隣に誰かいるのかに動揺していた。
俺が言ったことにブライヒレーダー辺境伯は
「どうやら、ヘルトくんは気が付いてるようだね。もう良いですよ。どうぞ」
そう言った後、ブライヒレーダー辺境伯が誰かを呼ぶと、そこに一人の男性が入ってくる。年齢は、40歳代後半くらい。白髪混じりの黒髪を角刈りにしている、鋭い眼光の歴戦の冒険者といった感じだろうか? しかも、魔法使いのローブまで羽織っているな。――ということは魔法使いであることは確かだ。そういや、帝国にいた頃、同じような魔法使いがいたな。
「彼はうちの、筆頭お抱え魔法使いです」
ブラ
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