第三百二十七話 演出の中で
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第三百二十七話 演出の中で
ドイツは蝶々夫人のリハーサルを観ました、そしてそこであるものを見付けてそれでスタッフの人に尋ねました。
「いいのだな」
「何がですか?」
「旭日旗があるが」
「それが何かあります?」
スタッフの人はドイツに目を瞬かせて言葉を返しました。
「一体」
「クレームが来ないか」
「ああ、韓国さんの方から」
「それでもいいのか」
「旭日旗って大漁の旗ですよね」
スタッフの人はこのことから言います。
「それで日本海軍が使っていて」
「今も海上自衛隊が使っている」
「ハーケンクロイツと違うじゃないですか」
「それはそうだが」
「大丈夫ですよ、クレームが来ても」
それでもというのです。
「反論しますから」
「来ること自体が嫌だがな」
ドイツはその時点で、でした。そうしたお話をしながらそのうえで蝶々夫人は上演の時を迎えるのでした。
第三百二十七話 完
2020・2・22
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