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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百三十四話 mein schwester(我が姉)
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の視線に耐えきれず、通信を切るか、眼をそらしてしまっただろうから。

『あなたは信じないかもしれないけれど、イルーナが夕べ来ました。弟を、ラインハルトを守り切れず、ごめんなさいと謝っていました』
「いいえ・・・いいえ・・・違います姉上、イルーナ姉上は私を守り切って死んだのです」

 ラインハルトの脳裏に彼女の最後が浮かんだ。


* * * * *
 ラインハルト・フォン・ローエングラム元帥は石になっていた。と後で評されたのはこの時である。彼は目の前の光景を見つめることしかできなかった。血に染まった床と血に染まった自分の最愛の人の身体を。
 オーラを展開した、エネルギーとエネルギーとがぶつかり合った時、あるいは後か、ラインハルトが我に返るのと、イルーナが倒れ込むのが同時だった。

「イルーナ姉上!?」

彼は立ち上がると、蹌踉とした足取りでイルーナの身体に近づき、膝をついた。大量の出血にもかかわらず、姉は心持首を動かして普段と変わらない穏やかな瞳を「弟」に向けたのである。ワープアウト直後に爆発が起こり、破片が力尽きたイルーナを射抜いたのだ。

「あぁ、ラインハルト・・・・」

血に染まった手でイルーナはラインハルトの頬に触れた。

「大丈夫・・・・だった・・・・?けがは・・・・?」
「はい・・・はい・・・・」
「そう・・・よかった・・・・」

口元が微笑んだ。彼女の右手が落ちるのをラインハルトは両の手で握りしめた。せき込むようなかすれ声で、

「姉上・・・い、ま、今、医者を探して参ります。大丈夫です。医者が来ればきっとすぐに――」

だが、みるみるうちに高貴なワイン色に染まっていくハンケチがそれを裏切っていた。誰かが彼女の胸元を抑えていたが、ラインハルトには識別できなかった。

「ライン・・・ハルト・・・・・」
「はなしては駄目です。今医者が来ます。はなしては――。」
「ごめんなさい・・・・。あなたの・・・覇業を・・・・最後まで見ていたかった・・・」
「違う・・・違う・・・!!あなたはまだ死んでは駄目だ。死ぬものか!こんなところで、こんなところで・・・・」

 ラインハルトはどうしていいかわからなかった。こんな時に、こんな時に――。違う、とラインハルトは思った。俺自身がどうしたいのか、だ。どうすればいい、どうすればイルーナ姉上を救えるのか。

「馬鹿ね、ラインハルト」

 イルーナが微笑んだ。ラインハルトは思い出した。昔のことを。それは小さいころいたずらをしたのを見つかりアンネローゼにばれないようにキルヒアイスと相談しているところを見つかった時の場面だった。

「一度や二度の失敗なんて誰にだってあるわ。あなたは気にしすぎなのよ。私にもそう言ってくれたじゃない。あなたは・・・・き
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