TURN32 奇襲その八
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「駐留している港を」
「港を?」
「日本帝国軍に包囲されました」
当直士官がこう言うとだった。ここで。
日本帝国軍の航空機の一機がしくじった。搭載していた爆弾をだ。
誤って落としてしまった。その落とした先は。
「あっ、ビーチに落とした」
「おい、ビーチにかよ」
「しまったな。けれどな」
落とした航空機のパイロットはそのビーチを見た。彼が見る限りは。
「落下場所にいるのはあれは」
「民間人だったら軍法会議だぞ」
日本帝国軍は民間人への攻撃はゲリラでもない限り許してはいない。若しそれをすれば理由の如何に問わず軍法会議にかけられ厳罰が下される。日本軍の軍規軍律は極めて厳しい。
それで同僚はこう言った。しかしだった。
彼はだ。ビーチを見て安心してこう言ったのだった。
「大丈夫だ、案山子だった」
「案山子?」
「ああ、案山子がビーチに立ってるだけだ」
他の面々は海にいたり離れた場所にいる。爆弾が落ちてもだった。
案山子以外に被害が出るものではなかった。パイロットはそれを見て安堵していた。
「案山子なんて吹き飛ばしても構わないからな」
「そうだな。しかしビーチに案山子か?」
同僚はそう聞いて首を捻って彼に言った。
「畑じゃなくてか」
「そういえばそうだな。何でビーチに案山子なんだ?」
爆弾を落としてしまったパイロットも同僚に言われて首を捻る。
「考えてみれば妙だな」
「だろ?けれどな」
「まあ案山子ならいいか」
「気にせず敵の司令部に向かうぞ」
「ああ、そして攻撃仕掛けるか」
こうした話をしてだ。そのうえでだった。
爆弾は携帯で当直士官の急報を受けていたネクスンの頭上に落ちていく。そしてだった。
ネクスンに直撃して大爆発が起こった。それを見てガメリカ軍の将兵達も仰天した。
「て、提督!」
「今度こそ死んだか!」
「あれは助からない!」
「爆弾の直撃だぞ!」
流石にこれは誰もが確信した。
「真っ二つになっても生きていた奴はいるそうだな」
「ああ、日本帝国にいたらしいな」
「藤堂とかいう奴だったな」
「縦に両断されても生きていたらしいが」
脳も脊髄も内臓も切られ出血多量でも助かったのだ。信じられないことに。
「しかしそれでもあれは」
「もう骨も残ってないだろ」
「提督、悪い人じゃなかったのにな」
「残念なことだ」
まずはネクスンの死を誰もが確信した。それからだった。
彼等は今度はその爆弾が何故落ちてきたのかを考えた。それは。
「日本帝国軍か?」
「見ろ、司令部から火の手があがってるぞ!」
司令部の方が赤くなっていた。しかもだ。
黒い煙も出ていた。何が起こっているのかは明白だった。
「馬鹿な、宣戦布告前にか!?」
「急に攻めて
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