第67話
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」
「パトリック君の話にあった”見舞いに来る予定のエレボニア帝国軍の上層部”は学院長だったんですか……」
「そ、それよりも……」
セシルの問いかけを聞いたアンゼリカが真剣な表情を浮かべている中、トワは複雑そうな表情でアッシュに視線を向け、トワに続くようにアンゼリカ達もそれぞれアッシュに視線を向けた。
「ああ―――案内してくれや、姉ちゃん。」
そして視線を向けられたアッシュは少しの間考え込んだ後決意の表情を浮かべて答えた。
その後ヴァンダイク元帥の見舞いが終わるとトワ達はセシルの案内によって”とある人物”が入院している研究棟にある特別な病室に案内された。
〜研究棟〜
「――――――失礼します。」
「うむ、入るがよい。」
部屋の中から聞こえた男性の許可の声を聞いたセシルは扉を開けてトワ達と共に声の主である男性――――――ユーゲント三世のベッドに近づいた。
「―――――――――」
ユーゲント三世を見たアッシュは僅かに辛そうな表情を浮かべて顔を俯かせた。
「よく来てくれたな―――トールズの”Z組”よ。このような姿で済まないがまずは再会を寿ぐとしよう。」
「陛下……」
「未だ人事不省と聞き及びましたがお目覚めになられていたとは……」
「よ、よくぞ御無事で……本当にようございました!」
ユーゲント三世に声をかけられたアンゼリカは真剣な表情でユーゲント三世を見つめ、ガイウスは重々しい様子を纏って、アリサは安堵の表情でユーゲント三世に声をかけた。
「ああ、再びそなたらに会えた事、余も女神達に感謝している。」
「――――――本来は面会謝絶だが特例として10分まで許可する。ノイエス主任、何かあったらすぐ報せるように。」
「はい、セイランド教授。」
ユーゲント三世が静かな笑みを浮かべてトワ達に答えると窓際で状況を見守っていた主治医のセイランド教授に指示をした後部屋を出ていき
「エヴリーヌはリウイお兄ちゃんやヴァイス達の”お情け”で生かしてもらっている弱っちい王様なんて興味ないから、そこのソファーで休んでいるから話が終わったら声をかけて。」
セイランド教授に続くようにエヴリーヌはトワ達に声をかけた後近くにあったソファーに寝転がって眠り始め、それを見たトワ達はそれぞれ冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
(エ、エヴリーヌさん!さっきの発言もそうですけど、その態度も陛下に対してあまりにも不敬ですよ……!?)
(いくら何でも、本人を目の前にあんな事を言った上でそんな態度をとるとか、さすがに”人として”どうかと思うぞ……?)
「(まあ、メンフィルの客将である彼女にとって陛下は”メンフィルにとっての敵国の皇帝”なんだから、むしろ一触即発になったり気まずい空気になったりしないだけマシと思った方だいいよ。それよりも…
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