転生した彼らは何の為に生きるのか?
count,1 Let's Run Together
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せる事だって出来る…。精神的に強い力を持つ者が弱い者を振り回して潰してしまう……なんて事だってあるだろ?」
「…確かに」
「強い力ってのは恐ろしいもんさ。使い方次第でどうにでもなる。その意味を理解しないと、取り返しの付かない結果を出してしまう…。弱者を食い潰してしまう。誰も彼もが強い力を持ってる訳ではないしな」
「……」
先生は俺に笑い掛ける。
「大切なのは“相手の弱さに気付いて寄り添う事”だと俺は思う。強い力を持つ者は弱い者をただ守るだけじゃなくて、その弱さと向き合う強さを与える事、そして自分の弱さに気付いて向き合う事をするべき……。ま、俺の詰まらない自論さ」
「弱さに…気付く…」
その後、海条先生はすぐに家を後にした。帰り際に「たまには外に出てみな」って一言を残して。
俺はその言葉に従って外出する事にした………。
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「はぁ…」
俺は特にあても無くブラブラと歩いていた。あの事件から3ヶ月近く経つが俺は自分が何の為に変身するのかが分からない。
守る為?何を?
戦う為?何と?
生きる為?何故?
分からない……考えれば考える程モヤモヤしてくる。何も見えてこない…。
「“弱さに気付いて向き合う”……か。俺にそんな強さがあるのか…?………ッ?」
「メェェェェェンッ!」
何処からか鋭い音と声が聞こえてきた。何となく気になった俺は聞こえてきた方へ向かっていった。
そして辿り着いたそこは……。
「園田流道場……もしかして…」
「あーっ!タカユキ君!」
「本当だ久しぶり!」
「えっ、穂乃果ちゃん、ことりちゃん……?」
呼ばれたので後ろを振り返ると、そこには穂乃果ちゃんとことりちゃんの2人が居た。
「タカユキ君も海未ちゃんに会いに来たの?」
「海未ちゃん?ってことはやっぱりここは………」
「海未ちゃんの家だよっ」
ことりちゃんに言われてここが海未ちゃんの家だと俺は知った。道場の娘だったのか……。
「とにかく2人共入ろうよ!タカユキ君が来たって知ったら、きっと海未ちゃん喜ぶよ!」
「え、ちょ、穂乃果ちゃん!?」
俺とことりちゃんの手を引いて、穂乃果ちゃんは道場の中へ入って行く。俺はその強引さに只々従っていくしかなかった…。
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