第三百二十六話 最初は散々だった
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第三百二十六話 最初は散々だった
イタリアは蝶々夫人についてドイツに昔を思い出して悲しいお顔になってそのうえでお話しました。
「椿姫もそうだったけれど」
「蝶々夫人もだったな」
「初演はね」
「大失敗だったな」
「作品自体へのことじゃなくてね」
「色々あってだったな」
「歌手の人も泣きながら歌ったんだ」
そうした惨状だったというのです。
「あの時俺本当に悲しかったよ」
「素晴らしい作品だというのにな」
「うん、けれどね」
「名作は自然と評価される」
ドイツは確かなお顔で断言しました。
「その結果だな」
「うん、すぐに正しく評価されたよ」
「その様になったな」
「結局ね」
イタリアはドイツにさらにお話しました。
「今で言うとネットの荒らしみたいな」
「そんな連中がしたことだな」
それで初演は滅茶苦茶になったのです、ですがすぐに正しく評価されたのです。
第三百二十六話 完
2020・2・21
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