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ヘタリア大帝国
TURN32 奇襲その一
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                          TURN32  奇襲
 ルースも四姉妹もだ。この時はというと。
 ホワイトハウスの会議室にいた。アメリカ兄妹も一緒だ。
 その中でアメリカがだ。陽気にこう言った。
「日本への要求はかなり言ったな」
「ええ、あれね」
 ハンナが自分の祖国に応える。
「あの一連の要求ね」
「あれは飲まないと思うぞ」
 こうだ。アメリカは右手の人差し指を立てて明るく話す。
「僕だと戦争に入るな」
「そうね。祖国さんでもそうね」
「僕でもっていうと?」
「あれはその為に出したものなのよ」
 そうだとだ。ハンナは余裕のある笑みで言うのだった。
「あえてね」
「日本帝国と戦争をする為にか」
「どうしてもね。太平洋経済圏を築く為にはね」
「日本が邪魔なのか?」
「そうよ。あの国の場所が厄介なのよ」
 宙政学的にだ。ガメリカにとって厄介な場所にあるというのだ。
「だからね。あえてね」
「そうなのか。だからなのか」
「あと。エイリスの植民地ね」
 次に邪魔なのはそれだった。
「あそこを何とかしないとこれまたね」
「植民地か。よくないな」
「そう。日本にはエイリスを叩いてもらうわ」
 ガメリカ自身が手を下せないからだ。それでだというのだ。
「植民地、ベトナムまではね」
「インドはいいのか?」
「インド、ね」
 インドと言われてもだ。ハンナはというと。
 腕を組みその青い目に微妙な光を帯びさせてだ。こう自分の祖国に答えたのだった。
「太平洋ではないし。それに」
「それに?」
「どういった国なのかよくわからないのよね」
 ハンナもインドについてはあまり知らないというのだ。
「だから特にね」
「気にしないのか?」
「独立はしてもらうわ」
 これは絶対条件だった。植民地を否定するガメリカの主張からもそうだがそれ以上にエイリスを弱める為にもインドの独立は絶対のことだった。
 だがそれでもだとだ。ハンナはその微妙になった顔でアメリカに言うのだった。
「けれどね」
「太平洋経済圏には入れないんだな」
「それ位なら中南米よ」
 そちらにするというのだ。
「むしろね」
「中南米か」
「そう。キューバもだけれど」
 この国の他にもだった。中南米の国々は。
「メキシコにブラジルね」
「あの一体の国々か」
「太平洋に入れた方がいいわね」
 インドよりもそうした国々の方がいいというのがハンナの意見だった。
「むしろね」
「そうか。ハンナはそうした考えなんだな」
「ええ。祖国さんはどう思うかしら」
「それでいいんじゃないのか?」
 アメリカもインドについては疎い。それならだった。
 彼もこれといって選択肢がなくだ。こう言うしかなかった。
「それじゃあ
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