第五十七話 卒業式その二十
[8]前話 [2]次話
「野球部で昔全員丸坊主にしたことがあったって聞いてるわ」
「天理高校の野球部ですね」
「そう、確か甲子園に出られなくて」
今は時々という感じですが昔はむしろうちが出ている方が多かったです。
「それでね」
「気合を入れるとかそんなので」
「全員丸坊主にしたの」
「そうだったんですね」
「その監督をしていた先生も丸坊主にされたそうよ」
「それが普通ですか」
「だって負けたのは自分の指導が悪かったからってなるでしょ」
普通はそう考えると思います。
「しかも生徒全員にさせて自分はしないと示しがつかないじゃない」
「そういう考えになるんですね」
「そうでしょ、それで自分だけしないって」
それは、です。
「しかもそのうえで丸坊主にした生徒少ないっておこって暴れたの」
「暴力振るったそうです」
「人間とも思いたくないわね」
そこまで酷いとです。
「阿波野君とんでもない人に出会ったのね」
「こんな人も見ましたんで」
「部活以外の楽しみを見出したってことね」
「要するにそうなんですよ」
「事情はわかったけれど」
正直阿波野君の今のお話にはかなり引いてです、私はこう言いました。
「そんな一般社会だと懲戒免職確実な人が先生なのね」
「有り得ないですか」
「兵庫もわからないけれど」
「天理高校ならいないですか」
「あの、もう頭のネジが何本外れてるのよ」
そんなレベルの人でした。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ