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ヘタリア大帝国
TURN31 開戦その六
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「こうなっては戦うしかありません」
「座して死を選んではならない」
「ですからこの度は」
「開戦しかない」
 彼等が言いだ。そして。
 日本妹もだ。こう帝に言ってきた。
「私もです。そして」
「そして?」
「この方を御呼びしました」
 白い髪に顔の下半分を覆ったやはり白い髭に小さい目を持った老人だった。背広を着ている。その彼を見て帝は思わず声をあげた。
「公爵、貴方もまた」
「お話は伺いました」
 日本帝国首相であり内相、そして枢密院議長であり元老でもある人物だ。伊藤公爵である。日本帝国の至宝と言われる人物だ。
 彼が出て来てだ。こう言ったのである。
「私もこの度の開戦には賛成です」
「わかりました。では」
「こうなっては開戦以外にありません」
 伊藤も言うのだった。
「そして」
「勝利ですね」
「それを掴むしかありません」
 一旦戦うなら、そうならばだというのだ。
「ですから私もまた戦争に参加させて下さい」
「公爵もですか」
「何、これでもかつては艦隊を率いて戦ってきました」
 若き日の彼は自ら軍を率いて戦っていた。その頃に多くの武勲も挙げている。
 その彼がだ。こう帝に申し出たのだ。
「艦隊を編成する余裕があれば」
「水族館にはまだ魚が多くあります」
 秋山がその伊藤に答える。
「ですから艦隊の編成はです」
「できるか」
「はい、そのことは大丈夫です」
「では東郷よ」
「ええ、お願いします」
 東郷も伊藤のその言葉に応える。
「本当に今は艦隊が少しでも欲しいですからね」
「わかった。それではな」
 こうして伊藤も賛成しかつ参戦することになった。ここまで話をしてだった。
 帝は一同にだ。こう告げた。
「では我が国はガメリカ、エイリスとの開戦に踏み切ります」
「はい、それでは」
「今より」
「この戦いには我が国の命運がかかっています」
 だからこそだというのだ。
「勝ちましょう、絶対に」
「御意。では」
 宇垣が言ってきた。
「一週間後の0800にガメリカ大使及びガメリカ政府に宣戦布告を行います」
「エイリスともですね」
「無論です」
 その手配はするというのだ。
「ガメリカ、エイリスの大使は御所に来てもらう」
「あちらの政府には」
「祖国殿、そして妹殿」
 宇垣が今見るのは二人だった。
「お二人にはそれぞれガメリカ、エイリスの日本大使館に入ってもらいます」
「そしてそこからですね」
「それぞれの政府に赴いて」
「宣戦布告を行って下さい。そしてです」
 それからもだとだ。宇垣は二人に述べていく。
「すぐに大使館から本国に戻られて」
「参戦ですね」
「そうするというのですね」
「今から艦隊を動かしそして」
 そこからだった。
「宣
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