揺籃編
第二話 卒業
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ハイネセンポリス、自由惑星同盟軍下士官術科学校 第五兵舎402号室
ヤマト・ウィンチェスター
ふわっ!?
真っ暗だ、ここはどこだ?…あれ、これは俺のベッドじゃないか。
酔っぱらってまた寝ちまったのか…まったく、彼奴らと飲むといつもこうなるんだよなあ。部屋まで運んでくれるだけ有難いけど。
まあいい、今日はこのまま寝よう…って、あれ、ソファーで寝てるのは誰だ?
「おい、オットーか?マイクか?」
部屋の灯りを点けると、ソファーには一人の女性が毛布にくるまっている。…誰!?
「あ…ああっ!すみません!私寝ちゃってました!」
女性は飛び起きて平謝りしている…。
「いや、寝てるのは構わないけどさ、何方です?」
「失礼しました!一年のエリカ・キンスキー兵長であります!」
エリカ・キンスキー…ああ、見たことあるな。マイクが口説いたら泣き出した子だ。そうだ、ハンカチ貸してたのを思い出した。返しに来たのかな?…それはないか。
「キンスキー兵長、それで、こんな夜更けに何か用かい?」
「そ、それはっ…」
キンスキー兵長は赤くなって俯いて黙ってしまった。
「あのっ、修業おめでとうございますっ!それで、その…その、ウィンチェスター兵曹の事が大好きです!」
「…ありがとう。嬉しいよ。でも、俺、エル・ファシルに赴任するんだけど…」
「いいんです!私、待ってます!それで…その」
キンスキー兵長はこれまで以上に真っ赤になってしまった。ここから先を女の子に言わせるのは男じゃないよな。
「…いいのかい?俺今すごく酒くさいけど」
「は、はい!構いませんっ!…でもあの、優しくお願いします、ね」
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