8話
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を迎えに来させるように頼んであるし。地球に帰る方法は不明だが、コッチの転送手段が使えれば、帰還することも可能だ。俺もここを出て、自力で探すとする・・・王国に戻る気にもなれないし。なにより、ダンストンのあれを見るかぎり、何やら、事件を起こしてるだろうな」
銀華はハアと息を吐いた。
彼の溜息を視て、ハジメは
「お前もそうだが、あの時の大男も相当にヤベぇ〜んだな」
同情する。
「いや、ダンストンは大幹部だ。ある男の部下だよ」
「ハッ!? 部下!? あんだけの強さでか!?」
「ああ、部下だ。言っとくが、ダンストンのボスは化物さ」
「どんだけ強ぇんだよ?」
「はっきり言えば、俺とやり合える奴だな。しかも、其奴はこの星を縄張りにしようとしてる。もし、逆らえば、本気でこの星は死の星に様変わりだ」
「・・・・・・」
ハジメは地上の全てを焼け野原になる光景を想像した。
そこで銀華は自分の本当の名前と全宇宙においての勢力を話した。
「つまり、お前は皇帝と呼ばれていて、その気になれば、国だろうと何だろうと滅ぼせるというわけだな」
「概ねそうだ。でも、俺はそんなことをする気はない。自由にやり、俺が守りたいものを守る。それで良いだろう」
「良いのかよ・・・」
ハジメは呆れかえってしまう。
「逆に言うけど、欲しいものを妥協しない海賊がどこにいるんだ?」
「いる訳ねぇな」
「だろ?」
ハハハッと笑い出す銀華にハジメは
「とりあえず、ギンっだけ・・・お前の名前って・・・」
「ああ、俺はギン。フルネームで呼ばれるのは好きじゃねぇ。俺のことはギンって呼んでくれ」
「分かった、ギン。とりあえず・・・」
ハジメは空洞の出入口を視る。
「ここにある肉を全部食うか」
「そうだな」
銀華も賛同するのだった。
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