6話
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も横から覗き込む感じで内容を読む。
手紙にはこう書かれていた。
『この手紙を読んでるということは、俺はここにいないということだろう。ここに書いてあることは俺が知りうる限りの情報を記そう。まず、一つ目に俺の天職についてだ。知っての通り、俺は海賊の船長だ。しかも、世界的有名な大海賊団の船長だ。これだけは先に伝えておく。それと、この星には縄張りにしようとしてる海賊団がある。其奴らに会ったら、とにかく、逃げろ。今のお前たちでは絶対に勝てない相手だ。二つ目、この手紙と一緒に何も書かれていない紙があるはずだ。その紙の名は『ビブルカード』。別名を『命の紙』ともいって、持ち主のいる方角と生命力を示す紙だ。それをなくさず持ってること』
一枚目だけでも、とんでもないことが書いてあった。
一枚目を読んだ三人は
「凄いことが書いてあるわね」
「魁くんも海賊団の船長だったんだ」
「優しそうなのに・・・」
雫、香織、優花の順に言葉を漏らす。
ついでに無地で白紙の紙を見る。
「これが、『ビブルカード』・・・?」
「ただの紙じゃない」
「とりあえず、此は私、香織、優花だけが持っていましょう」
雫の言葉で頷く香織と優花。
紙を三等分に破って、三人が大事に持つことにした。
だけど、手紙には続きがあった。
続きがあったので、香織、雫、優花は読むのを再開する。
『次のことだが、俺が海賊だってことをクラスの皆が知ったら、おそらく、あの天之河が俺のことを仲間じゃないと口走るだろう。それに皆が賛同するはずだ。そこに王国と教会が関わってくると思うが、奴らを信用するな。奴らはいらぬものを淘汰する世界を目指してる。そこには、自由と幸せというのは存在しない。今の地球でも海賊は悪と考えてるあのバカのご都合主義の塊だったら、俺を悪人と視るはずだ。だが、他の奴らは違う。もし、危機的な状況で俺に助けられたら、一部の者たちは戦争参加への反対の声が上がるはずだ。何故か、わかるか? それはお前たちが自分で考えず、戦争のことを理解せず、強い力を得たことへの優越感に浸ってたからだ。だが、そこには考えなしの行動によって窮地に立たされる可能性が高いからだ。あのバカに付き従うのは止めた方がいい。大した器もなく、カリスマだけの男についていかず、自分が信じた道を進め』
二枚目にはそう書いてあった。
内容には光輝のことを銀華は《《あのバカ》》と書いてあった。
此には、香織と雫もアハハッと苦笑いを浮かべる。
だが、銀華はこの先に起きることを分かっていて、手紙を書き残していた。
二枚目の内容は与えられた物で満足せず、自分の力で目的を成し遂げろと伝えてる。
それを読んで、
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